Life + Chemistry

化学の講義録+大学を楽しく面白い学びの場に変える試みの記録 (北里大学・野島 高彦)

医療工2010

2010年度後期,医療工学科「化学」授業評価

12月15日1限の化学講義で,授業評価アンケートに回答してもらいました. この日は医療工学科の2010年度化学講義の最終回でした. 1年間を通じて受講した全26回の化学講義をどのように評価するか,だけでなく,この講義から自分自身はどのように成長したかを…

医療工学科「化学」2010年度後期試験

1月14日(金)の9時20分から10時20分までの60分間が期末試験でした. 試験の設定目標など 医療工学を学ぶ学生が,2年生進級後も医療材料や医薬品の専門科目を学んで行く際に役に立つ内容を選んで全26回の講義を進めました.特に工学系の学生であるならばできて…

計算問題の解き方

12月に配布した「期末試験模擬問題」のうち,解答を省略した以下の問題に関して,計算方法の問い合わせがありました.問い合わせはTwitter経由で来たため,タイムライン上で1段ずつ解法を説明しました.他にTwitterのDM経由でも,この問題の解き方について質…

医療工学科の化学講義(26)2020年の化学(医療関連分野)

前回は「いま」に化学で何ができて,それがどのように生命科学と医療技術を進歩させてきたのかを講義しました.今回は「いま」ではなく「これから」の化学がどのように医療技術を発展させ,その結果,どのような世の中になっているのかを考えました.最終回…

医療工学科の化学講義(25)バイオテクノロジーを支援する化学

今回と次回は教科書の内容を離れて,「いま」の化学で何ができて,「これから」の化学で何ができるようになるのかを考えて行きます.医療技術を支える化学技術とその原理を紹介しました.後期履修者83名中,73名出席.出席率88 %. 配布物 後期試験模擬問題…

医療工学科の化学講義(24)窒素を含む有機化合物

後期履修者83名中,73名出席.出席率88 %.出席者が減りつつあるのですが,それでも88 %が出席しているあたり,まじめな学生が多いようです.遅刻も多いのですが. 後期試験と単位取得条件についての説明 詳細は配布物参照(PDF)↓ 2010年度「化学」後期試験に…

医療工学科の化学講義(23)酸素を含む有機化合物その2

履修者83名中73名出席.出席率88 %.先週より1名減りました. 前回の講義に関する感想コメント質問その他なんでも 詳細は前回の講義録参照↓ (22)酸素を含む有機化合物(1) 麻酔のない時代 先週,ジエチルエーテルの麻酔作用を紹介した際に,麻酔薬というもの…

医療工学科の化学講義(22)酸素を含む有機化合物その1

履修者83名中74名出席.出席率89 %.先週より数名減りました. 前回の講義に関する感想コメント質問その他なんでも 詳細は前回の講義録参照↓ (21)芳香族化合物 本日の配布物 第15 章「含酸素有機化合物」補足資料 第15 章「含酸素有機化合物」問題解答 練習…

医療工学科の化学講義(21)芳香族化合物

履修者83名中78名出席.出席率94 %.学園祭がおわり,出席者数が元のレベルに戻りました.難易度が高めなのは今回まで.次回からはゆっくりと下り坂になります. 前回の講義に関する感想コメント質問その他なんでも 詳細は前回の講義録参照↓ (20)炭化水素と…

医療工学科の化学講義(20)炭化水素とポリマー合成

有機化学の2回目.電子の動きに注目することによって,有機化合物の反応に対する理解を深めて行きました. 前回の講義に関する感想コメント質問その他なんでも紹介 くわしくは前回の講義録を参照↓ 有機化合物の世界(2010-10-20) 配布物 「有機化学基本反応」…

医療工学科の化学講義(19)有機化合物の世界

本日から有機化学の世界を考えることにします.私たち生物の構成要素をふくめて,自然界の過半数の化合物は有機化合物です.生命を理解するために,有機化合物に対する理解を深めましょう. 前回の講義に関する感想コメント質問その他なんでも紹介 くわしく…

医療工学科の化学講義(18)緩衝溶液

前回の講義に関する感想コメント質問その他なんでも紹介 くわしくは前回の講義録参照↓ (17)浸透と透析と酸と塩基とpH (2010-10-06) 化学関連ニュース: はやぶさのカプセルの中の少量サンプルをSpring-8で分析 小惑星探査機「はやぶさ」については前期中から…

医療工学科の化学講義(17)浸透と透析と酸と塩基とpH

前回の講義に関する質問コメント感想その他なんでも紹介 くわしくは前回の講義録参照↓ (16)溶液濃度計算問題演習(2010-09-29) グリーゼ581g 太陽系外に,地球と似た惑星が見つかり,そこには生命が存在する確率がこれまでで最も高いとまで報道されています.…

医療工学科の化学講義(16)溶液濃度計算問題演習

前回の講義に関する質問コメント感想その他なんでも紹介 くわしくは前回の講義録参照↓ (15)水溶液(2010-09-22) レアアース問題 中国から日本へのレアアース輸出が停止状態となっていることが報道されています.レアアースとは何なのか,どのような用途に使わ…

医療工学科の化学講義(15)水溶液

前回の講義に対する質問コメントその他なんでも紹介 詳細は前回の講義録参照↓ (14)溶液とコロイドと懸濁液(2010-09-15) 溶けるとは たとえば食塩水の場合,食塩が「溶質」,水が「溶媒」,食塩水が「溶液」,になります.これらの言葉を正しく理解しましょう…

医療工学科の化学講義(14)溶液とコロイドと懸濁液

2010年度後期の水曜1限化学講義がはじまりました.教室は新L1号館3階の34号室.後期履修者84名中,出席72名,出席率86 %.初回にしてはちょっと低め. 新しい教室 ●この教室,快適ですね^^!! ●新しい教室での化学の授業はとても新鮮でした! ●教室広くなった…

気体の分圧,計算問題の考え方

教科書の178ページ,復習問題17(b)は,混合気体(メタンと水蒸気)についての計算問題です.ここでは気体の分圧についての考え方が問題になっています. 20.0 ℃で水上置換法によって250 mLのメタンを集めた(びんの内外の水位は同じにした). (a) 教室の気圧計…

医療工学科の化学講義(13)放射線と放射能

2010年度水曜1限化学は本日で前期終了です.後期からは新棟に場所を移します.履修者84名中80名出席,出席率95 %. 前回やったこと・質問・コメント・その他紹介 くわしくは前回の講義録後半参照↓ (12)化学平衡と原子核崩壊 (2010-07-07} 原子壊変の反応速度…

医療工学科の化学講義(12)化学平衡と原子核崩壊

履修者84名中75名出席.89 %.試験前になると出席者数が増えることが多いのに,今回はなぜか減少.前期試験の話をしたんですけどねぇ. 化学トピック(1):七夕と古代の物質観 本日7月7日は七夕です.七夕では笹の葉に願いを書いた5色の短冊をぶら下げます.こ…

医療工学科の化学講義(11)物質の三態変化の残りと反応速度と化学変化

履修者84名中81名出席,96 %.鉄道事故と悪天候で遅刻が目立ちました.途中からきいてもよくわからなかったでしょうねぇ,特に今回は. 前回やったこと・質問・コメント・その他紹介 くわしくは前回の講義録後半参照↓ (10)物質の三態変化 (2010-06-23) 定義…

医療工学科の化学講義(10)物質の三態変化

履修者84名中82名出席.98 %. 前回やったこと・質問・コメント・その他紹介 くわしくは前回の講義録後半参照↓ (9)化学反応式とモル(2010-06-16) 状態変化 固体,液体,気体と状態が変わる際に,熱エネルギーの出入りが伴います.例えば氷の入った容器を暖め…

医療工学科の化学講義(9)化学反応式とモル

履修者84名中,79名出席,94 %. 化学関連トピック紹介:はやぶさとイトカワ 小惑星イトカワまで往復してきた国産宇宙探査機はやぶさを紹介しました.宇宙探査は化学の面からも興味深い領域です.地球外の天体にはどのような物質があるのか,地球との違いは…

医療工学科の化学講義(8)原子の結合その4

先週に引き続き原子軌道との関係から原子の結合をみて行きました.履修者84名中,出席81名.96 %. 多重結合のしくみ 窒素分子N2と二酸化炭素分子CO2を例にとりあげ,sp2混成軌道,sp混成軌道,σ結合,π結合といった点から多重結合のしくみを解説しました. …

医療工学科の化学講義(7)原子の結合その3

履修者84名中,81名出席.96 %. 今回の目標は,電子の挙動に基づいて分子の「かたち」が決められる理由を説明することです.これまでの講義が高校化学の復習だと感じていた人にも,大学らしさを感じてもらえる箇所です.狙いは電子の挙動について今までより…

医療工学科の化学講義(6)原子の結合その2

前回に引き続き原子の「つながりかた」を見て行きました.出席者数83名(履修者84名). 前回やったこと・質問・コメント・その他紹介 イオン結合と共有結合 原子にイオン化エネルギーを与えると,最外殻電子が放出されて,原子は陽イオンになります.陽イオン…

医療工学科の化学講義(5)原子の構造その2+原子の結合その1

履修者総数は84名に確定しました.今回の出席者80名. 前回やったこと・質問・コメント・その他紹介 以下のようなコメントを紹介するとともに,質問に回答しました. イオン 先週は原子にエネルギーを与えて励起状態にする話をしました.その続きです.さら…

医療工学科の化学講義(4)原子の構造その1

小雨.また寒さが戻ってきました.出席者数82名.今回も,別科目からの履修科目変更を申し出てきた学生がいました.そろそろ履修者数が確定する頃です. 前回やったこと・質問・コメント・その他紹介 以下のようなコメントを紹介するとともに,質問に回答し…

医療工学科の化学講義(3)エネルギー

雨が降ると道路混雑が激しくなり,最寄り駅からのバス路線ダイヤが大幅に乱れます.晴天時には20分ほどの経路も,天気が悪い日には1時間以上かかる場合があります. 今日はバスが1時間20分もかかってしまいました・・・ 遅刻してすみませんでした... 雨の…

医療工学科の化学講義(2)物質の構造と性質

2010年度の履修登録〆切は今週金曜日です.水曜1限「化学」を選択科目として開講している診療放射線技術科学専攻の学生は,先週の一週間を使って講義を比べてみたり,友人と情報を交換して履修科目を決めたりしているはずです.本日の出席者数は83名でした.…

医療工学科の化学講義(1)ガイダンスと序論

本日1限が私の2010年度最初の担当科目でした.医療衛生学部医療工学科臨床工学専攻+診療放射線技術科学専攻の「化学」です.臨床工学専攻の42名にとっては必修科目,診療放射線技術科学専攻の数十名にとっては化学・物理学・生物学の中から2科目単位取得しな…