化学講義+
2020年度後期授業評価アンケート自由記入欄に記載されていたものごとへの対応です.
2018年12月19日(水),2018年度一般教育部FD研修会「アクティブ・ラーニングの可能性と課題」で「講義時間90分間に中でやらなくてよいものごとを自宅学習時間に追い出すとりくみ」と題して,医療衛生学部を対象におこなっている化学講義「化学『メディカル指…
誰に向けた科目なのか/どのような講義なのか/講義のしくみ/試験と成績評価/授業評価/講義に関連する取り組み/何のためにやっているのか・誰のためにやっているのか/今後の課題
DNAやRNAの構造を考えるときに,片側を5'末端,もう片側を3'末端とあらわします.ここで,英語では5'をfive-prime,3'をthree-primeと読みます.five-dashとかthree-dashとか言っても,日本国外では通じません.primeと読む,ということは英語で書かれた分子…
天然からみつけた元素は89種類 / 人工的に合成した後,天然からも見つけた元素が5種類 / 人工的に合成した後,天然からは見つかっていない元素が24種類 / 「地球上には何種類の元素が『ある』のか?」という問いに対しては,何をもって「ある」と考えるのか,…
医療工学科および看護学科の2015年度後期化学講義で登場する有機化合物の構造と名称を紹介します.化学講義第21回目以降で有機化学反応を説明するときには,原則としてここに出て来る化合物を引っ張り出します.また,後期試験の有機化学関連問題を解く際に…
化学の講義(医療工学科と看護学科)で「ベンゼン環を含む有機化合物」を扱うときに,毎年受ける質問の一つがコレです.ケクレ構造式でベンゼン環を描くとき,「二重結合はすべて六角形のリングに内接させなければならない」という指導を高校時代に受けたとい…
1 なんでlogなどという面倒な考え方をするのでしょうか? なんでlogなどという面倒な考え方をするのでしょうか?それは,そういう数値の取り扱いをしないと非常に不便な場合があるからです.小学校以来見慣れている,「横軸に1, 2, 3,・・・, 縦軸にも1, 2, 3,…
計算問題で正答にたどり着くのが難しい人々の中には「そんな答え,あり得ないだろ!」っていう答えを書いている人がいます.計算問題では,まず自分の出した答えが「あり得るか,あり得ないか,それが問題だ」を考えることをオススメします. それ,水に溶か…
私が担当してる医療工学科および看護学科の「化学」では,後期に有機化学をやるんですが,2012年度以降,ここでは有機化合物100個のリストを作っておいて,後期試験で有機化学の問題をやっつけるときに「名前と構造の関係」がわかっていなければならない化合…
化学と深いつながりのある領域を専門にしないコースで,化学についての知識が「あればイロイロ視野が広がる」けど「無くても致命的な損失にはならない」というコースで化学の基礎を学ぶのであれば,とりあえず1年生のうちは,次のようなところまで元素記号と…
科学でも工学でもイロイロな「量」を扱います.「長さ」とか「重さ」とか「熱さ」とか「速さ」とか.そういった量が「どれくらいのものなのか」を理解するとき,アタマだけではなくて身体で実感することが,科学でも工学でも大切なんですが,これは日頃から…
2012年4月30日に初版第1刷が発行となった「はじめて学ぶ化学」が,昨年度に引き続き今年度も増刷となりました.第3刷が3月1日に発行となっています.北里大学内の教科書販売コーナーで取り扱われているものも,この版になります.念のため最終ページをご確認…
第20回目の講義で配付した資料をhtml化して公開します.PDF版のダウンロードはこちらから↓ 有機化合物の構造と名前を覚えよう(PDF) 有機化合物の構造式や名称の丸暗記に労力を注ぐことは,化学の本筋ではない.化合物の名称を見て構造式を正しく書けるとか,…
一昨日,「医療系の大学1年生が覚えておくとよい有機化合物100選」をtogetterにまとめたところ,2日間で7,000を超えるアクセスがあり,正直なところわけがわからん驚いています. 医療系の大学1年生が覚えておくとよい有機化合物100選 ここに並ぶ化合物は,2…
暗記ものにTwitterを使おう! 毎年,化学講義の約3分の1を有機化学に割り当てています.有機化学にはいろいろな有機化合物が登場するので,どれとどれを覚えるべきなのか迷うところです.それで,前もって「『化学を専攻しない,医療系の大学1年生』が覚えて…
有効数字の取り扱い方とか,物理量の表し方とか,四捨五入のやり方とかについて毎年毎年 何度も何度も何度も何度も何度も何度も同じことを繰り返し繰り返し質問されるので,ここにまとめておきます. 1 有効数字 掛け合わされる数値のうち,もっとも桁数の小…
どのようにして始まったのか/どこから手をつけたのか/どんな流れだったのか/いつ書いていたのか/実感が湧いたのはいつか/発売が迫った頃にはどんなことがあったのか/今どうなっているのか/著者だけでは本はできない/インフラとしてのSNSがなければ完成しなか…
12月に配布した「期末試験模擬問題」のうち,解答を省略した以下の問題に関して,計算方法の問い合わせがありました.問い合わせはTwitter経由で来たため,タイムライン上で1段ずつ解法を説明しました.他にTwitterのDM経由でも,この問題の解き方について質…
今年2010年は「国民読書年」です.自然科学を専攻していると,資料性の高い書物をめくる機会はあるものの,一般的な書物に触れる機会は少ないものです. 今回は専門書ではない「理系のよみもの」を3点紹介してみます. (1) J. D. ワトソン,「二重らせん」 …
日本化学会の会員向けに配信されているニュースによれば,112番元素の名前が「copernicium」に,元素記号はCnに決まったとのことです. 決めたのは国際純正・応用化学連合(International Union of Pure and Applied Chemistry)で,コペルニクスにちなんだ命…
↑飽和食塩水中の食塩の結晶.こうしている間にも結晶と溶液との間でイオンが入れ替わっています. 前期化学講義の後半では化学平衡を扱いました. 化学平衡は分子の視点で自然界を見る際に重要な考え方です.特に,生体系を理解ためには,生体の構成要素であ…
世の中にはいったい何種類の物質があるのでしょうか.天然に存在するもの,人工的に作り出したもの,人類は「何種類」を知っているのでしょうか.これは私が化学の話をするときによく投げかけてみる質問です.ふだん考えることもないような質問に対して,千…
化学についての理解が深まるように,動画をはじめとするさまざまな参考映像をインターネット上から探し,講義時間内に上映してきました.日々の講義記録でもそれらを紹介してきましたが,半期がおわったこの段階で,教科書の章に沿って整理しなおしてみよう…
化学にはどうしても覚えておかなければならない情報というものがあります.その一つが元素周期表です.とは言っても,百を超える全元素を丸暗記するのは大変だし,苦労して覚えてもあまり使い道がありません.実用的なところでは,1番の水素(H)から20番の(Ca…