計算問題で正答にたどり着くのが難しい人々の中には「そんな答え,あり得ないだろ!」っていう答えを書いている人がいます.計算問題では,まず自分の出した答えが「あり得るか,あり得ないか,それが問題だ」を考えることをオススメします.
それ,水に溶かしてるんだよね?
「〜な水溶液を250 mL調製するために必要なグルコースの質量を求めよ.」に対して,「1.8 kg」とか「3.6×105 kg」とか答えている答案があります.
おいおい.250 mLつくるんだよね? 250 mLって,缶コーラよりも小さい体積なんだよね? そこにどうやって1.8 kg溶かすわけ? 3.6×105 kg? あり得ないだろ.
それ,水だよね?
「〜の操作により,水温は何 °Cになるか.」に対して,「6 500 °C」とか「-27 °C」とか答えている答案があります.
おいおい,水の沸点って何°Cだっけ? 6 500 °Cとかあり得ないだろ.-27 °C? なんで熱をかけたら温度が下がっちゃうわけ? あり得ないだろ.
それ,浸透圧だよね?
「〜の濃度で含む水溶液の浸透圧は何mmHgか.」に対して,「3 800 mmHg」とか「4.58×1017 mmHg」とか書いてある答案があります.おいおい,大気圧が760 mmHgってことを忘れてないだろうな? 3 800 mmHgって,5 atmなんだけど.大気圧の5倍の圧なんてあり得ないだろ.
100 %って,超えられないよね?
「〜の濃度は何%か.」に対して「445 %」とか「4.3×107 %」とか書いてある答案があります.どうやって100 %を超えるのかと.そんなのあり得ないだろ.
計算結果をイメージしてみよう
計算が最後まで進んだら,現実的な答えなのかどうかを確認すること.どう考えても物理的に不可能な答えになっている場合,あなたは間違いを犯しています.
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