Life + Chemistry

化学の講義録+大学を楽しく面白い学びの場に変える試みの記録 (北里大学・一般教育部・野島 高彦)

医療検査学科の化学講義(24)ベンゼン環を含む有機化合物

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さまざまな薬品が分子内にベンゼン環を含んでいます.

キーワード

o-,p-配向性,m-配向性,置換基効果,転位反応,ニトロ化,配向性

講義内容要約

  • 医薬品,体内,日常生活用品のあちらこちらに組み込まれているベンゼン環
  • ベンゼン分子の構造
  • ベンゼン分子の置換反応
  • 一置換ベンゼンの配向性:先に入った官能基が2個目の入る場所を決める
  • 薬品の合成ルートを決めるときの考え方
  • フェノールおよび安息香酸エステルの配向性を共鳴から考える
  • クメン法のくわしいしくみ:ラジカル開裂,転位,ヘミアセタール形成などが続いていく

関連トピック

人類は複雑な構造をもつ医薬品の合成に取り組んできました.その一例として,抗がん剤「タキソール」を紹介しました.

コメント

  • 19世紀には消毒や雑菌の概念が無かったという環境の中で手術をしていたのは怖いなと思った.
  • 衛生の大切さをはじめてみつけた人は本当にすごいと思った.
  • 昔は病気を治したりするための手術が逆に患者の健康を脅かしていたのは恐ろしいと思った.
  • 医薬の歴史の中で,衛生面が気を付けられるようになったのはそれ程昔からではなかったことに驚きました.
  • センメルワイスさんのように人類に貢献する大発見をした人が認められないまま亡くなったというのは悲しいと思った.
  • ゼンメルワイスとリスターはすごい!
  • リステリン愛用しています! 商品名が人名由来だとは知りませんでした.
  • 手を洗うことが当たり前ではなかったように,今当たり前ではなくてもこれからそうなるものがあるんだろうなと思った.
  • φに多重結合があるとm配向性になるのは不思議だと思いました.
  • 配向性を知ることによってどこに置換できるのかがわかるので合成するときにどういう順序で合成したらいいかというのがわかりやすくなった.
  • 配向性がよくわかった!
  • 高校で覚えた反応過程を配向性など詳しく理解できておもしろかった.
  • o-, m-, p-配向性は初めて知った.薬品合成ルートのデザインの説明もわかりやすかった.化学合成の必要性を理解した.
  • o,p-配向性やm-配向性の話は高校で少し聞いたことがあったが,微妙にしか説明されず,ずっと気になっていたので,今日 話がきけてよかったです.
  • EDG,EWGの話を高校でやったので配向性の話がよくわかった.
  • 合成ルートをさかのぼるのがおもしろかった.
  • 反応の経路が難しかった.
  • クメン法すげー
  • 先生の話に戦争がよく出てくる頻度からも,いかに戦争が化学の発展に深く関係しているかわかりますね.
  • ヤナギの樹皮で頭痛や歯痛がやわらぐのはよく気付いたと思った.
  • 薬一つに大量のコストがかかっていることに驚いた.
  • タキソールの合成が40ステップもあるなんて驚きました.薬が高い理由がわかります.
  • 薬品を作ることはとても大変なことだと分かった.
  • 医薬品は先人の努力の賜物なのだなと感じました.
  • 薬を作る人はとても大変だなと思った.
  • 医薬品の合成はとても大変だということが分かった.
  • 薬品を開発する大変さがわかりました.
  • タイヘイヨウイチイすごい! でもそれに代わる有機物合成を大量生産できるやつを見つけて欲しい.
  • アメリカが世界の植物の薬効成分をスクリーニングしたのがすごいと思った.
  • 植物からよく有効な成分をみつけたと思った.
  • 自然界にガンを治す化学物質があることに驚いた.
  • 人間の体に有効なとても複雑な構造をとても古くから持っていた植物はとてもすごいと思いました.
  • 何か初めて作り出すことは大変だけど偶然とか小さな気づきがスタートなのだなと思った.
  • 資源が限られたものであるからゆえに人間の技術向上につながっているのだなと思いました.
  • 薬品の合成は植物の絶滅を防ぐためでもあるというのが重要だったんだなと思った.
  • 医療に関連する薬品に利用されているものが多くて興味深かったです.
  • 何をどう考えたらこれとこれを合成しようなんて思いつくのかきいてみたい.
  • 化学と医療は深くむすびついていておもしろいと思いました.
  • 高校の時にわからなかったことがより詳しく説明してくださったのでわかりました.
  • 高校で有機最後までやらなかったので難しいけど今日やった所は理解できた.
  • 理解できた.
  • わかりやすかったです.
  • よく分かった.
  • よくわかった.
  • 有機は難しい.
  • 共鳴が難しかったです.
  • むずかしかった.
  • ASCに行こうと思います.
  • いろいろと忘れている所があったのでちゃんと復習したいです.
  • 復習がんばりたいです.
  • 復習します.
  • 復習したい.
  • がんばります!!!
  • がんばります.
  • 後期試験が近づいてきた.
  • そろそろ試験勉強始めます.
  • 予習しても難しい・・・.テストがやばいです.
  • テストが近づくにつれて憂鬱になってきます.あと一か月くらい引き延ばしてほしい・・・
  • テストが近づいてきているのでしっかり復習します.
  • あとちょっとで試験だから勉強する.
  • 早め早めに勉強を始める.
  • 前回よりも理解はできたが構造式が覚え切れていなくて問題が分からないところが多かったのでしっかり覚えたい.
  • 今日はねむくなかった.

  • ヤキイモ行きたいです.
  • ヤキイモ食べたい.
  • ヤキイモおいしいですよね.
  • やきいも行きたいけど部活でした.家におばあちゃんちから来た安納芋があるのでおうちでやきいもします.

出席者数推移

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(16)100→(17)97→(18)99→(19)97→(20)94→(21)98→
(22)92→(23)92→(24)91.

次回予告と自宅学習

www.tnojima.net
窒素を含む有機化合物について学びます.配布物 記載の指示に従って予習して来ること.

参考書籍

マクマリー有機化学(中)第9版

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  • 作者: John McMurry,伊東〓,児玉三明,荻野敏夫,深澤義正,通元夫
  • 出版社/メーカー: 東京化学同人
  • 発売日: 2017/02/12
  • メディア: 単行本
  • この商品を含むブログを見る
↑「15 ベンゼンと芳香族性」,「16 ベンゼンの化学:芳香族求電子置換」,「17 アルコールとフェノール」
有機電子論解説―有機化学の基礎

有機電子論解説―有機化学の基礎

↑「16章 ベンゼンの構造と芳香族性」,「17章 芳香族の反応 (I).求電子置換反応」,「18章 芳香族の反応 (II).いろいろの反応」
炭素文明論:「元素の王者」が歴史を動かす (新潮選書)

炭素文明論:「元素の王者」が歴史を動かす (新潮選書)

↑「第3章 大航海時代を生んだ香り 芳香族化合物」
新化学読本―化ける、変わるを学ぶ

新化学読本―化ける、変わるを学ぶ

↑「第9章 建築家の夢が扉をあけた芳香族-ベンゼン」,「第10章 柳の樹皮から生まれた解熱剤-アスピリン」
世界史を変えた薬 (講談社現代新書)

世界史を変えた薬 (講談社現代新書)

↑「第6章 消毒薬/ゼンメルワイスとリスターの物語」,「第10章 アスピリン/三つの世紀に君臨した医薬の王者」
スパイス、爆薬、医薬品 - 世界史を変えた17の化学物質

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  • 作者: ジェイ・バーレサン,ペニー・ルクーター,小林力
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2011/11/24
  • メディア: 単行本
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↑「七章 フェノール/医療現場の革命とプラスチックの時代」,「十章 医学の革命/アスピリン、サルファ剤、ペニシリン」

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