水溶液中の水素イオン濃度をあらわす便利な指標がpHです.中性ではpHが7,酸性では7未満,塩基性では7以上になります.私たちは毎日様々な食べ物を採りいれています.ある物は水に溶けると酸性に,ある物は塩基性を示します.しかし,私たちの体内を流れる血液や,様々な体液のpHは常に一定の範囲に保たれています.これはどのようなしくみになっているのでしょうか? 履修登録38名,出席33名,出席率87 %.
キーワード
緩衝系,緩衝作用,緩衝溶液
講義内容要約
- -log10[H+] = pH.
- 体内のpHは緩衝系によって一定範囲に保たれている.
- 体内の主な緩衝系としては,炭酸水素系とリン酸系とがある.
- 体内の緩衝系は呼吸や排尿とも連携した平衡移動を利用して体内のpHを一定範囲に保っている.
- pHを一定範囲に保って行う実験には緩衝溶液が用いられる.
- 緩衝溶液は弱酸と弱酸の強塩基塩,あるいは弱塩基と弱塩基の強酸塩が用いられる.
- 緩衝溶液を希釈しても,緩衝溶液に酸や塩基が加えられても,pH変化が抑えられる作用のことを緩衝作用と呼ぶ.
- pKaがわかっている弱酸の濃度と,そこに加える塩の濃度がわかれば,緩衝溶液のpHを求めることができる.弱塩基と塩の場合も同様.
教科書の範囲
第14章「酸と塩基とpH」.
関連トピック
計算問題
コメント
緩衝溶液のしくみ
●緩衝系のしくみ,式を見ると納得でした!●緩衝溶液のおかげでいろいろおいしいものが食べられるとは知らなかったです.緩衝液,ありがとう!●人間の身体のしくみってすごいですね!今日の内容はよくわからなかったです・・・復習します.
計算はイヤである
●計算のあたり,先生の話が暗号化と思うくらいわかりませんでした・・・.●今日の講義の内容はイマイチわかりませんでした.Ca,Cbとは何のことでしょうか.●logの計算のところ,何をやってるのか分からなかった・・・Ca,Cbってなんですか?(泣)●今日のlogの計算むずかしかった.●pHわからないです●pHの計算を忘れてしまったので,時間をみつけてやりなおしたいです.
ピンチである
●そろそろ化学,辛いです.●あぁ・・・やばい気がしてきました.●やばくなってきました.しっかり復習しときます!●ちんぷんかんぷんでした!●難しかったです
有機化学は大丈夫である
●来週からは有機なので心配ですが,予習を頑張りたいと思います.●有機化学(泣)(泣)
秋である
●学祭大変.●次回もよろしくお願いします.●次回もよろしくお願いします!!
●食欲の秋ですね.先生は何の食べ物が好きですか?
肉より魚.野菜.チャーハン.コイケヤポテトチップスのり塩味.つぶあんよりこしあん.きのこの山よりたけのこの里.コーヒー・紅茶には砂糖・ミルクを入れない.
次回予告
指定教科書「はじめて学ぶ化学」を使うのは今回までです.次回からはプリントを配付します.次回は「(20)原子の軌道と分子の形」を学びます.