北里大学では専任教員に対する業績評価を毎年行っています.その一項目に,受講学生からの授業評価があります.2011年度は,看護学部の化学履修者に,前期最後の時間の後半約10分を使ってアンケートに回答してもらいました.
学生にとっては,本来なら講義を受ける時間を用いてアンケートに回答することに「直接の」メリットはありません.また,アンケート回答者には集計結果を知る権利があります.そこで,アンケートに回答してもらうかわりに,アンケートの結果を公表すると確約しました.本日,集計結果が届きましたので,ここに公開します.2011年度履修のみなさまは,同じ教室で同じ講義を1年間受けた友人がどのように評価したのか,2012年度入学のみなさまは,化学を選択するのが良いのか他の科目にするのが良いのか,を考える材料にしてください.
質問項目
以下の6項目に対して5段階で回答してもらいました.
- 教員はこの授業の内容・意義について分かりやすく説明した.
- 教員は,常に知的興味を引き起こすように努めていた.
- 教員は,学生の人格やプライバシーを尊重した.
- 教員は,質問や疑問に対して適切に対応した.
- この授業の秩序は適正に保たれていた.
- この授業は総合的に満足できた.
5段階の評価は次のとおりでした.
- まったくあてはまらない
- あまりあてはまらない
- どちらともいえない
- ややあてはまる
- よくあてはまる
評価結果
履修者数94名,回答者数91名.有効回答数91件のうち,「この授業は総合的に満足できた」に対して,66名が「よくあてはまる」,12名が「ややあてはまる」と回答しているので,このコースはうまく運営できていたと考えます.5段階評価の総合点は4.70となりました.
前年度との比較
2010年度は履修者数47名,回答者数45名,有効回答数42件のうち,38名が「よくあてはまる」,3名が「ややあてはまる」と回答していました.5段階では4.85でした.総合点だけを比較すると点数が下がっていますが,履修者数が倍増したことや,それに伴うさまざまな状況変化を考えると,この程度の差が生じることには問題が無いと判断します.
2012年度の抱負
13名(2009)→47名(2010)→94名(2011)と増えてきた化学選択者数は,ここに来て減少する模様です.多くの学生に化学のおもしろさを伝えたいという願いは変わりませんが,履修者数が異常に多いと問題も生じます.「適性規模」の履修者を対象に「適切なコース運用」をして行きたいところです.基本的な路線はこれまでのものを継承します.
御礼
アンケートに協力してくれたみなさまに御礼申し上げます.
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