Life + Chemistry

化学の講義録+大学を楽しく面白い学びの場に変える試みの記録 (北里大学・一般教育部・野島 高彦)

(10)酸と塩基 II

pHが出てきました.出席者数18名.

酸と塩基の価数

酸分子中のH+となるHの数が「酸の価数」,塩基分子が受け取ることのできるH+の数が「塩基の価数」となります.

電離度

水に溶けて陽イオンと陰イオンを生じる物質を電解質といいます.溶かした電解質がかならずしも完全に電離するとは限りません.溶解させた電解質のうち,電離したものの割合を「電離度α」と言います.
電離度が異なる場合,同一濃度で同一価数の酸を溶解させた場合であっても,酸としての強さには違いが生じます.たとえば1 mol/Lの塩酸と1 mol/L の酢酸では塩酸の方が強い酸となります.

水の電離度

純水は水はごくわずかにH+とOH-に電離しています.それぞれの量は
[H+]=[OH-]=1.0×10-7 mol/L
です(25℃において).また,
[H+][OH-]=1.0×10-14 (mol/L)2
の関係が成り立つことが知られています.

水素イオン指数pH

[H+]を基準に水溶液の酸性や塩基性の強さを数値で示すことができます.ここで用いられる指標が水素イオン指数pHです.pHは以下のように定義されます.
[H+]=1.0×10-a mol/L のとき pH=a
純水の場合は7となるのでこれが中性のpH,これよりも大きい値を取る場合に塩基性,小さい値を取る場合には酸性となります.

出席カードの自由記入欄から

1や3のように,文章を読んでpHの値が出せるようにしておきたいです.

眠すぎて,まったく頭がはたらきませんでした・・・.目は開いているのに・・・.

あと2回だけの化学要習なので頑張ります.

次回予告

第11章「酸化と還元I」に進みます.

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