「Powers of Ten」というムービーです.講義の始めに分子や原子のスケールを理解してもらおうと思い上映しました*1.
ムービー前半では宇宙スケールまでの広がりを扱っているのですが,今回こちらはカットし,人体から細胞へ,そして細胞核,染色体,DNA,原子,原子核,素粒子・・・とスケールを小さくして行きました.化学の取り扱うサイズの範囲がわかってもらえたと思います.
講義内容の記録
出席者13名.先週の講義に出席した学生全員が残ってくれました.
- 物質の3つの状態
- 気体,液体,固体を分子の視点でとらえました.p10,p149.
- 化学的反応と物理的反応
- 分子が変わるか変わらないか,そこが判断の決め手です.p10.
- 科学的方法とは
- 「反証の可能性」という視点から考えました.p12.
- 正確さと精密さ
- 精密だが正確ではない,という場合もあります.p13.
- 有効数字
- 数値の意味を意識しましょう.p14,p340.
- SI単位系
- 長さ,質量,温度,時間,物質量,電流,光度.p16.
- 科学余談
- 長さの話「smoot」http://slashdot.jp/article.pl?sid=08/10/07/0124236
出席カードの自由記載欄から
高校のときはケルビンの計算のとき273使ってたんですが,これは273.15で計算すべきなのですか
高校まではケルビンは-273℃でモルは6.0×10^23個でやっていたのでケタがふえて計算が大変になるなと思いました.あとスムート君のはなしが面白かったです.
今回は273.15 Kを0℃と説明しましたが,273 Kと計算しておいて足りる場合の方が多いことでしょう.計算問題などでKを使う必要が生じた際には指示します.モルについても同じです.
単位の変換の仕方が覚えられないのですが,覚えやすいやり方はありますか? スムートさんはすごいと思いました.
それでは次回かその次あたりに単位換算の考え方をとりあげましょう.
いつもながら楽しく,わかりやすい授業でした.ありがとうございます.
高校の授業よりもなじみやすくて楽しいです.
高校の化学の先生は授業で取り扱う内容にイロイロと制約があるので大変だと思います.大学の選択科目ではこの点,自由にできる範囲が広がります.そのあたりが高校との違いだと思います.
スムートのお話がおもしろかったです!!
スムートの偉業にあっぱれでした.
こういう科学(化学)に関係する話をいろいろと紹介して行く予定です.乞御期待.
先生の講義は聞きやすくておもしろいです.教科書にそってノートを書いてくれるので復習もしやすいなと思います.
今日の授業は難しい事がなくてよかった.新しい知識も覚えれてよかった.先生の授業は聞いてておもしろいので苦手な化学の授業が楽しいです.
先生の授業はわかりやすくて,化学が楽しくなってきました!
そう感じてもらえると何よりです.
次回予告
5月8日,教科書第2章(p36)「エネルギー」に進みます.
リンク
www.tnojima.netwww.tnojima.net
- 作者: MollyM. Bloomfield,伊藤俊洋,岡本義久,清野肇,伊藤佑子,北山憲三
- 出版社/メーカー: 丸善
- 発売日: 1995/03
- メディア: 単行本
- クリック: 2回
- この商品を含むブログ (143件) を見る
*1:これはCE/RTの講義でも紹介しようと思っています.前回は教室変更に伴い機材接続確認ができていませんでした.