理工系で単位換算のやりかたがわかんないとハナシにならない.
関数電卓の換算機能を使おうと思っても,物質固有の値が含まれている場合だと自分で換算するしかない.
【例1】比熱をモル比熱に変換する場合
水の比熱 1.0 cal K-1 g-1は 何 J K-1 mol-1 か?
1 cal = 4.18 J,水のモル質量は18.0 g mol-1とする.
まず1.0 cal K-1 g-1をバラバラにする.
こうやってバラバラにした後は,組み合わさった ( ) の中身は,等価なものに入れ替えてOK.
どういうことかっていうと,
1 cal → 4.18 J
1 g → (1/18.0) mol
に入れ替えてOKっていうこと.
ようするに次のような操作ができるっていうこと.
あとは数字は数字,単位は単位でまとめてやればOK.
【例2】気体定数の組み立て単位を変更する場合
気体定数 0.0821 atm L K-1 mol-1 は 何J K-1 mol-1 か?
1 atm = 101.3 kPaとする.
やりかたは上記の例と同じ.バラバラにするところから始める.
そして ( ) の中身を入れ替える.
ここで緑,赤,青で塗り分けてある中身はそれぞれ同じもの.
Pa m3 を J にするときには以下のように考えた.
1 Pa は 1 N m-2
なんでかっていうと,1 m2の面積で1 Nの力を受けているときの圧力が 1 Pa だから.コレは定義.
一方,1 N の力で物体を 1 m だけ移動するために必要なエネルギーが 1 Jだから,1 J = 1 N m になる.
これらを組み合わせて,
1 Pa m3
= 1 N m-2 m3
= 1 N m
= 1 J
こんな調子でそれぞれの単位の定義に基づいて入れ替え操作を繰り返して行けば単位換算はかんたん.
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