キーワード
アルカン,異性体,エナンチオマー,環状アルカン,官能基,軽油,原油,構造異性体,残油,ジアステレオマー,示性式,重油,石油,石油化学基礎製品,石油ガス,脱離反応,置換反応,直鎖アルカン,転位反応,灯油,ナフサ,付加反応,不斉炭素原子,メソ化合物,立体異性体
今回でてきた有機化合物で,構造と名前を覚えておかなければならないもの
エタノール,エタン,エチレン,オクタン,酢酸エチル,m-キシレン,o-キシレン,p-キシレン,クロロメタン,ジエチルエーテル,シクロヘキサン,ジクロロメタン(塩化メチレン),テトラクロロメタン(四塩化炭素),トリクロロメタン(クロロホルム),トルエン,1,3-ブタジエン,ブタン,1-プロパノール,プロパン,プロピレン,ヘキサン,ヘプタン,ベンゼン,ペンタン,ポリエチレン,メタン
本日配布の参考資料
講義内容要約
- Cを含む化合物が有機化合物.でもCO2とかNaCNとかは含めない.
- 種類は多い:9000万種類以上ある.
- 構成元素の種類は少ない:C,H,O,Nがメインで,他にS,P,ハロゲン,その他がたまに出て来る.
- 基本骨格はCとHで,ここにイロイロな官能基が付いて構造バリエーションを広げる.
- 有機化学の反応パターンは4種類だけ:付加,脱離,置換,転位.
- 分子の描き方いろいろ
- 構造異性体と立体異性体,エナンチオマーとジアステレオマーとメソ体
- 人間の身体は立体異性体を見わける:グルタミン酸,リモネン,サリドマイドなど
- アルカンいろいろ.炭素数が増えるに従って常温常圧で気体→液体→固体と変わって行く.
- アルカンの置換反応のしくみ.
- 石油化学工業のしくみ:油田から出発して身のまわりのさまざまなモノになるまでの道のり
化学を専門にしない1年生対象の化学講義で有機化合物命名法なんてやらないよ.役に立たないしね.そんなのより日本人の生活を支えてる石油がどこから来るのか考えようぜ.全長が東京タワーくらいある石油タンカーがホルムズ海峡とかマラッカ海峡とか南シナ海とかを通過して来るスリルを考えようぜ☆
— 野島高彦 Takahiko NOJIMA (@TakahikoNojima) 2015, 10月 15
関連情報リンク
- 【関連情報】CAS, Chemical Abstracts Service人類が合成 & 発見した化合物の数を示すカウンターが設置されている場所
- 【一般向け解説】石油化学工業協会,「Let's Study 石油化学〜身の回り を支え,未来をひらく石油化学〜」
- 【報告書・PDF】 経済産業省 資源エネルギー庁,「国際エネルギー動向」 (10.7 MB)
- 【解説・PDF】 一般社団法人石油エネルギー技術センター,「世界の海上 石油輸送のチョークポイント」,2015 年 4 月 28 日 (1.2MB)
- 【解説ムービー・音声なし】 エチレンプラントの例,丸善石油化学千葉工場第3エチレン製造装置
- 【一般向け解説・PDF】 厚生労働省,「サリドマイド薬害事件の歴史と薬 の催奇形性・先天異常に関する教育の重要性」(422 kB)
- 【一般向け解説】 公益財団法人いしずえサリドマイド福祉センター,「事件の概要/被害の実態」
確認問題
- 立体化学と石油化学についての確認問題
出席者の声:みんなはこういうことを考えている/感じている/知りたいと思っている
- 高校で習ったけどたくさん忘れていて焦りました.エナンチオマーは光学異性体で合ってますか? ジアステレオマーは日本語だと何異性体か忘れてしまったので教えて下さい.シストランス?
「光学異性体」言葉は高校化学ではエナンチオマーのことになってますが,ジアステレオマーも含める場合もあります.だから「光学異性体」っていう言葉を使うなゴルア!っていうことが少なくとも四半世紀前から言われてるのですが改善されてません.ジアステレオマーに相当する日本語は強いて言うならジアステレオ異性体です.シストランスは次回やります
- よくわかんないです.結局ジアステレオマーとは何ですか?
エナンチオマーじゃない立体異性体どうしがジアステレオマー.
分子模型づくり.エナンチオマーはわかる,ジアステレオマーはよくわからん,メソ化合物はワケわからん,っていうのが例年の #tnchem pic.twitter.com/ScDQBsrjHX
— 野島高彦 Takahiko NOJIMA (@TakahikoNojima) 2015, 10月 16
- カルボキシ基は-COOHですが,このCは不斉Cにはならないのですか?
C=O二重結合があるので不斉炭素にならないのです.
- バファリンが石油からできるなんてビックリです.
- 有機はとっても難しいと感じました.
- 有機は謎.わからなすぎて頭が
- すみません全くわからないです(問題になると)
- 苦手・・・
- やばめ
- あぁとうとう高校で放棄したジャンルに入ってしまったと思いました.
- 高校の化学らしくて少しなつかしかったです.
- 普段の生活の中で使われている石油が日本に届けられるまでの過程について考えたことはあまりなかったです.自分に知らないことが世の中にはたくさんあると感じた.
- 後期のテストはきっと再試です.ごめんなさい.
過去に再試を行ったことは
出席者数推移
(1)51→(2)58→(3)56→(4)56→(5)55→(6)55→(7)51→
(8)54→(9)54→(10)57→(11)51→(12)54→(13)54→(14)49→
(16)48→(17)38→(18)41→(19)40→(20)38→(21)41
来る者拒まず去る者追わずで講義へのモグリOKって言ってる結果,今日2限の看護学部の化学には履修登録してない人々が少なくとも4名出席. pic.twitter.com/DOnBH16V09
— 野島高彦 Takahiko NOJIMA (@TakahikoNojima) 2015, 10月 16
次回予告と予習内容
「(22)アルケンとアルキン」を学びます.医療現場で用いられる様々な化合物の工業合成法とそのしくみ,身の周りの樹脂や繊維の原料の多くを占める「ビニル系ポリマ−」や,電気を通す有機化合物について学びます.配布物で予習してくること.予習してこないと恐らく付いて来られません.高校の教科書には載っていない内容が多く出てきます.
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リンク
参考書籍
- 作者: 井本稔
- 出版社/メーカー: 東京化学同人
- 発売日: 1990/10
- メディア: 単行本
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- 作者: 時田澄男
- 出版社/メーカー: 日本実業出版社
- 発売日: 2007/04/06
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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- 作者: John McMurry,伊東二,児玉三明,荻野敏夫,深澤義正,通元夫
- 出版社/メーカー: 東京化学同人
- 発売日: 2013/01/22
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