キーワード
吸熱反応,生成熱,中和熱,熱化学方程式,燃焼熱,燃焼反応,反応エンタルピー変化,反応熱,ヘスの法則(総熱量保存則),溶解熱
2013年度前期試験模擬問題の配付と,試験についての注意
講義内容要約
- 物質はそれぞれエネルギーを持っていて*2,反応するときにそのエネルギーが熱として出たり入ったりする.
- 反応にともなって熱が出る反応が発熱反応で,熱を吸い込む反応が吸熱反応.
- 熱にもいろいろある:燃焼熱,生成熱,溶解熱,中和熱,状態変化に伴う熱.
- 熱化学反応の書きあらわし方2種類:化学反応式に反応エンタルピー変化ΔHを併記する方法と,日本の高校化学で習う熱化学方程式*3.
- ヘスの法則:エネルギー保存則の熱化学反応バージョン.測定不能な反応熱を,測定可能な反応熱の組み合わせから求められる.
- カロリーと脂肪生産:食べて摂りいれたエネルギーは何かの仕事に使わなければならないが,体温維持や運動で処理できないと,脂肪生産という仕事にエネルギーが向かうので太る.
該当する教科書のページ
第10章,「化学反応と熱エネルギー」,111ページから122ページ.
- 作者: 野島高彦
- 出版社/メーカー: 化学同人
- 発売日: 2012/04/26
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (54件) を見る
関連トピック
- 毎日500 mLのコーラを飲み続けると,体重はどうなるのか?
嘆きの計算問題
私は知っている.1年生の彼らは「密度」の登場する計算問題で呼吸停止状態になることを.
— 野島高彦 Takahiko NOJIMA (@TakahikoNojima) July 3, 2013
コメントと質問
●太らないようにカロリーを控えます.●高校でやっていた内容だったので理解できた.●ヘスの法則のあたりはパズルみたいで楽しいです!!●復習をしっかりとやっていきたい.●髪切りましたね.
●計算って鬼ですね!!●計算問題をたくさん解かなければならない.●つかれた〜(^0^)/●まさに嘆きの計算問題.有効数字のルールについてもう一度確認します.●計算こわいです.えぐいです.もう今日一日頑張れないかもしれないです.うそです.頑張ります.●嘆きです.●むずかしいなぁ●難しいです.●計算がつらいです.●計算問題は単位を含めて考える練習をまだまだする必要があると思った.
●筋肉は維持するのにエネルギーを使うと聞きましたがなぜですか?
質問の意図が不明瞭なんでアレですが,筋肉に限らず身体は常に化学反応を進めているのでエネルギーが必要です.
●ブタンの燃焼熱を調べたら講義でやったのと違う値があったのですが,燃焼熱はこれっていう決まりなんですか?
あれ? kJ kg-1とkJ mol-1が違ってない?
●Pa m3はJなんですか?
そうです.kgとsとmに分解して確かめてみよー
PaはN m-2,JはN m,Nはkg m s-2
●CとO2を反応させるとCOとCO2が生成する反応が同時に進むのに,なぜCO2の生成熱は測定できるんですか?
完全燃焼だからです.Cをぜんぶ燃やしちゃえば済むからです.
出席者数推移
(1)89→(2)88→(3)88→(4)86→(5)79→(6)82→(7)78→(8)77→(9)74→(10)72→(11)61→(12)75
次回予告と予習
「化学反応と化学平衡」を学びます.教科書の123ページから136ページを読み,例題を解いておくこと.
これまでの講義録
- 医療工学科の化学講義(1)ガイダンス+序論(2013-04-10)
- 医療工学科の化学講義(2)原子〜この世界をかたちづくっている材料〜(2013-04-17)
- 医療工学科の化学講義(3)化学とエネルギー(2013-04-24)
- 医療工学科の化学講義(4)元素と周期表(2013-05-10)
- 医療工学科の化学講義(5)原子と原子のつながり その1(2013-05-15)
- 医療工学科の化学講義(6)原子と原子のつながり その2(2013-05-22)
- 医療工学科の化学講義(7)原子軌道と分子の形(2013-05-29)
- 医療工学科の化学講義(8)化学反応式とモル(2013-06-05)
- 医療工学科の化学講義(9)濃度の表しかた(2013-06-12)
- 医療工学科の化学講義(10)物質の性質と状態(2013-06-19)
- 医療工学科の化学講義(11)気体の性質(2013-06-26)