履修登録93名,出席66名,出席率71 %.
講義内容要約
- 合成化学の技術が進歩したので,ペプチド,DNA,RNAを合成することができるようになった.
- 生体高分子の化学合成はタイヘンな作業なので,コンピュータ制御のシンセサイザーを用いた自動合成法が用いられている.
- 短い一本鎖DNAと,耐熱性DNA合成酵素と,温度可変装置を組み合わせることによって,遺伝子中の特定領域を増幅する方法がPCR.コレは20世紀のバイオテクノロジー+バイオサイエンスに最もインパクトを与えた技術.
- 蛍光色素を共有結合したddNTPsを混ぜておくDNA合成反応によって,DNAの塩基配列を解読することができる.
- DNA塩基配列解読技術を用いて,人間を含むさまざまな生物のゲノムDNAが解読されてきたし,これからも解読されて行く.
キーワード
ddNTPs,DNAシーケンサー,DNAシーケンシング,DNAシンセサイザー,dNTPs,遺伝子工学,液相法ペプチド合成,組換え遺伝子実験,蛍光色素,ゲノムプロジェクト,サーマルサイクラー,固相法ペプチド合成,耐熱性DNA合成酵素,プライマーDNA,ペプチドシンセサイザー,保護基,ポリメラーゼ連鎖反応(PCR),メリフィールド法
事前配布資料
前回の講義終了時に予習用の資料を配付しました.コレがテキストになってます.
参考ムービー
PCR
DNAシーケンシング
2012年にゲノムが解読された生き物の紹介
ゴリラ(3月)
トマト(5月)
天然ゴム(8月)
カニクイザル(8月)
オオムギ(10月)
カキ(10月)
コメント
●PCR法やDNA配列解読法など,説明されてみると理論はそんなに難しく感じなかったけど,これを最初に考えて実行したというのはやっぱりすごすぎると思った.●焼き芋行きたかった・・
次回予告
医療や生命科学に関連する化学は今どこまで進展しており,これから先の10年間でどのように発展するのでしょうか.2022年の化学(医療関連)を考えます.2012年度の水曜1限化学講義は最終回になります.
リンク
www.tnojima.netwww.tnojima.net
第19回までの範囲を解説した教科書
参考書籍
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- 作者: マクマリー,John McMurry,伊東〓,児玉三明,荻野敏夫,深澤義正,通元夫
- 出版社/メーカー: 東京化学同人
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- メディア: 単行本
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