一般教育部の仕事は1年生対象の教育です.化学単位の場合は1年生に対して化学の基礎的な考え方を身につけさせて2年生に進級させることが主業務となります.しかし,2年生に進級した後も化学が関係してくる科目はいろいろとあるので,そういった疑問点を解消するために化学単位のドアを叩く上級生もいます.
本来なら2年生以降の専門科目を担当する教員が対応するべきところなのかもしれませんが,1年生のときに教わった教員から教わりたいという感覚もあるようで,学生が持ち込む化学の計算問題とか実験レポートとかを前に化学担当教員一同,あれこれと知恵を絞ることもあります.
多くの疑問点は高校化学レベルから一般教育化学レベルのものなのですぐに解決となるのですが,難問に悩まされることが年に1度か2度あるようです.
そのようなときは,まずは教科書や問題集を引っ張り出し,関連する範囲のページをめくってヒントを探ることになります.たいていの場合は同じ問題か似た問題が見つかります.そのような場合に備えて,化学単位の書架には化学に関する代表的な教科書が一通り並んでいます.版が変わると収録されている項目や章末問題が変わる場合もあるので,古い版のものも処分せずに保存してあります.
最近ではマクマリー有機化学(上)(中)(下)の第7版を購入しました.その隣には同書第6版までのセットが並んでいます.いつか持ち込まれるかもしれない化学の問題を専門書ライブラリーが待っています.