おことわり *1
- この記事では実験実習科目を履修する大学1年生を読者として想定しています.
- この記事に書いてあることと,実験担当者の言ってることとが違ったら,後者に従ってください.
(1) 実習書を読んでどこがわかんないのかハッキリさせておく
まず実習書を読みます.読んでみて知らない用語が出てきたら,ソレが何なのか調べます.
すでにそのテーマをやった班があれば,その人々に聞きます.そういう班がなければ,Web検索します.
Web検索してわからなければ,実験当日の説明が終わってから,担当者に質問します.
(2) とるべきテータの一覧表をノートに書いておく
その日に行う測定や観測の一覧表を実験ノートに書いておきます*2
実習書を読めば,その実験で具体的に何を測定するのか,何を観察するのかわかります.
たとえばこんな感じにまとめておくと,記録し忘れを防げるでしょう.
(3) 操作手順をノートに書いておく
その日にやる操作の操作手順を箇条書きとかフローチャートっぽいの*3とかにしてノートに書いておきます*4.
実験室では実習書ではなく,こっちを見れば自動的に実験が進む状態にしておきます.
たとえばこんな感じに書いておくと,間違えずに操作が進められるでしょう.
チェックリストにするのもオススメします.
1ページを左右に分割して,左側に操作手順,右側に結果を書く,とか,見開きページの左側に操作手順,右側に結果を書く,というやり方をすると便利です.
(4) 自分で書いた操作手順を読みながら実験操作をイメージする
具体的にどうやるのかイメージできないところがあったら,実習書を読み直して操作手順に追記します.実習書を読んでわからなければ(1)に戻ります.
(5) よく寝ておく
寝不足で説明が頭に入らなくて操作を間違えて最初からやり直しになったりケガをしたりっていうことがあるし,いったん始めると休めないテーマもあるから,前の晩には よく寝ておくこと.
(6) 実験前の説明を聞くときのポイント
実験前の説明はミスやケガを防ぐためにも,実験前の説明を聞くことは重要です.
でも,長い説明を集中して聞き続けるのはムリです.だから集中して聞くポイントの選択と集中が必要になります.
具体的には以下の2点.
(a) 注意点
「実習書に書いてあるコレはこういうことを意味する」とか,「ココでこうやると失敗する」とか,「やり忘れる人が多いのはココ」っていうポイントはメモしておきます.
(b) 予習してわかんなかったところ
みんながわかんない点については説明があります.説明をきいてもわからなかったら必ず質問すること.早期解決重要.
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*1:ここに書いた内容は学生実験の予習について「よくあるパターン」であって,「世の中の全ての実験科目に対して こうやるのが正しい」と主張するものではありません.こういうガイドをオンライン公開すると,「いや,そうじゃない場合だってある」とか「俺は こう教わった」とか「そうやってない科目もある」とか「そのとおりにやって問題が生じたときにオマエは責任をとるのか」などとわざわざコメントして来るヒトがいるので,先にそのことをお断りしておきます.
*2:実験ノートではなく別のシートに書いてくる決まりになっている実験科目もあります.
*3:「フローチャート」っていうのには「書き方の決まり」があって,ここでは「フローチャート」って言わないで「フローチャートっぽい」って書いてます.
*4:実験ノートではなく別のシートに書いてくる決まりになっている実験科目もあります.