Life + Chemistry

化学の講義録+大学を楽しく面白い学びの場に変える試みの記録 (北里大学・一般教育部・野島 高彦)

2010年度前期試験結果が出そろう・引っ越し荷物梱包作業は続く

前期試験結果全科目発表

2010年度の前期試験結果が本日で出そろいました.掲示板に貼り出される試験合格者一覧を見るためだけに登校してきた学生もいたようです.Twitterのタイムラインにも,「○○学が合格だった!」とか,「△△学は落ちた」などという声が並んでいました.この試験結果発表をもって,学生は夏休みモードに突入です.

梱包作業に追われる夏

一方,私を含め一般教育部の教員一同はというと,建物引っ越しに伴う荷物整理と梱包作業に追われています.私は今回,自分自身で使っている研究用機材の梱包を終わらせました.小型の機材を組み合わせて実験研究を進めるスタイルなので,一人でも梱包作業ができます.梱包が終わると,実習室のテーブルの上に積み重ねて行きます.

↓本日の梱包作業

f:id:hrmoon:20100806201828j:image

f:id:hrmoon:20100806201827j:image

試験の結果に納得できない

梱包作業を進めている最中に,何人かの学生が,前期化学試験の結果について質問にきました.最初の学生は,「手応えがあったのにどこができていなかったのか」という感じの質問.具体的に間違った考え方と,間違った計算をしている箇所を,実際の答案をみせながら指摘したら納得した模様.部分点の積み重ねでも合格ラインに届かず.後期がんばれ.

しばらくしたら,この学生が2名の学生を連れてきました.「ダメだと思っていたのに合格していたので,間違いかと思って」とのこと.先ほどの学生と連続した学籍番号なので,私が名簿に誤記入していないか確かめにきたとのこと.もしそうだったらどうするつもりだったんでしょうねぇ?

答案を見せて,スレスレで合格ラインに達していたことがわかり納得.3人目の学生も自分の答案を見て納得.3人ともそれぞれ納得して帰って行きました.

しばらくしたら学外から電話が.不合格になった学生からの問い合わせでした.得点を告げると,今月中に説明をききたいとのリクエストが.というわけで,数日後に答案に基づいて説明をする機会を設けることにしました.

そんなに気になるものなのか?

化学の講義では,「前期の成績は通年評価の一部であり,その結果が通年評価不合格に直結するわけではない」ということを何度も述べてきたし,そのように書いた紙も配ってあります.

↓前期最初に配布したプリントより

●前期成績はテスト結果のみの評価である.大学入学後,最初の定期試験なので低い点数を取る者が多い(他の科目でも同様である).「化学」の最終的な成績評価は,前期試験結果+後期試験結果に基づいて行うので,前期試験の結果にとらわれないように(油断もしないように).

↓前期後半に配布したプリントより

●化学講義の成績評価は通年で行う.今回の試験結果だけで化学講義の通年評価が不合格となることは無い.調子が出なかった者は後期に努力すればよい.調子が良かった者も後期に油断しないほうがよい.

それでも,合格,不合格にかかわらず,具体的に何点取れているのか気にする学生が多いので意外に感じています.Twitterで相互フォローの関係にある学生の多くからも点数を知らせて欲しいとのリクエストをもらいました*1.メールでの問い合わせもあったし,本日は電話も.他の科目についても情報を集めているんでしょうか? 半分しか通らない○○学とか△△学とか.

試験は水もの

終わった試験のことは忘れて,大学に入って初めての夏休みを楽しみましょう.9月,新しい建物でまたお会いしましょう.

*1:私と相互フォローの関係にあっても成績面では有利になったり不利になったりしません.念のため.それはそれ,これはこれなんです.