Life + Chemistry

化学の講義録+大学を楽しく面白い学びの場に変える試みの記録 (北里大学・一般教育部・野島 高彦)

化学講義(1)序論と学習到達度確認そして満員御礼

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満員御礼

講義開始前から立ち見が出て教室から学生が溢れている状態に驚きました.今回は医療衛生学部医療工学科を対象とする「化学」の初日です.事務室にお願いして折りたたみイスを追加してもらい,なんとか全員着席.本日の受講者数は80名.来週から教室変更になる予定です*1

第一回講義の内容は,医療工学を修めるコースで化学を学ぶ意義や,化学を学ぶことによって「みえてくる」自然界および社会のさまざまなしくみ,それに,年間を通じての学習計画,などを話しました.

後半,学習理解度チェックと出席状況確認を兼ねてミニテスト.(1) 周期表の穴埋め*2,(2) 水素と酸素から水が生成する化学反応式,(3) プロパンの完全燃焼を示す反応式,(4) 希釈溶液のpH,*3の4問です.集計してみたところ,正答率は (1) 20番までが60 %,さらにアルカリ金属,アルカリ土類金属,ハロゲン,希ガスも空欄を埋められる人数が31%となりました.クリプトンの元素記号を間違えている例が多いことが印象的でした.(2) は94 %,(3) は74 %,(4) は76 %でした.

次回までの宿題は,本日答えられなかった周期表を覚えて来ること,それに,キロからナノまでの一般的接頭語を覚えて来ることとしました.

質問をもらいました

出席カードには意見や質問,感想なども書くよう伝えてあります.今回は2名が質問を書いてくれました.

化学の先生方の研究室は何号館の何号室にあるのでしょうか?

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L1号館の114号室および128号室です.L1号館玄関の階段を上がって右側になります.ドアに教員名が書いてあります.

メガネはプラスチック製では?*4

プラスチック製の方がいつのまにか主力になっていたようですね.ちょっと前までは光学製品はガラスが主流だったのです.*5

講義風景を撮影していました

教室の後ろにビデオカメラを設置して,講義をずっと録画していました.*6これは学生諸君を監視するためではなくて,自分自身の講義スタイルというものを自分自身で客観的に知るためです.それと,自分自身の「仕事」というものを何らかのかたちで記録しておきたいという考えもあります.実は今回の講義は北里大学に赴任して最初の「化学」の講義でした.*7記念すべき第一回の講義を記録しておこうと思った次第です.

リンク

www.tnojima.net
www.tnojima.net

*1:次回からL1-106号室に変更となります(追記2009-04-16).

*2:Hから順番にCaまで,それに加えてアルカリ金属,アルカリ土類金属,ハロゲン,希ガス

*3:pHが2の塩酸を10倍希釈するとpHはいくらになるか?→酸やアルカリは10倍希釈でpHが1動く,という感覚があるかどうかを確かめました.

*4:身の周りの材料と物質についてガラスの応用例としてメガネをとり上げたことに対するコメントでしょう.

*5http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1312621078?fr=rcmd_chie_detail

*6:撮影作業御礼→助教のD博士http://www.kitasato-u.ac.jp/ippan/kagaku/daigoku.html

*7:昨日「化学要習」をやっていますが,こちらはスライド説明中心なので記録しませんでした.