Life + Chemistry

化学の講義録+大学を楽しく面白い学びの場に変える試みの記録 (北里大学・野島 高彦)

医療検査学科の化学講義(5)原子と原子のつながり

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食塩はイオンがイオン結合で集まったイオン結晶,砂糖は分子が分子間力で集まった結晶,スプーンは金属が金属結合で集まった金属結晶.

キーワード

イオン結合,イオン結晶,オクテット則,化合物,共有結合,共有電子対,極性共有結合,金属結合,金属結晶,結晶格子,三重結合,自由電子,水素結合,組成式,多重結合,単結合,単体,二重結合,配位結合,非共有電子対,非極性共有結合,ファンデルワールス力,分極,分子間力

講義内容

教科書第4章(37ページから48ページ)を中心に進めました.

  • 固体状態の物体を粒子が構築するしくみの比較
  • 結合に用いられる電子と用いられない電子
  • 分子の極性と電気陰性度
  • 配位結合
  • 水素結合
  • 生命現象を組み立てるさまざまな化学結合:ヘモグロビンを例に
  • 医療材料の中に存在する水素結合
  • 水素結合と水の特性

配布物

本日の確認問題+自宅学習資料→ 【05】原子と原子のつながり

該当する教科書のページ

第4章,37ページから48ページ

講義内容に関連する情報


アミノ酸が脱水縮合して共有結合の分子鎖をつくり,それが立体構造をとり,その構造を安定なものに保つために水素結合が用いられます.そこに差し込まれたヘムには鉄が結合しており,ここに酸素が結合します.立体構造をもったユニットは分子間力とか水素結合とかで組み合わさり,4個一組となり,肺から体の隅々に酸素を運んでいます.

質問

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どちらでもかまわない.2×3でも3×2でもかまわない.

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付けても付けなくてもかまわない.

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そういうキマリはない.

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ココ書き間違えですすみませんすみません.訂正します.

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医療検査学科を担当してるのは2018年度からで,2018年度は同一試験問題で同時試験だった.

  • 北里で実験で失明した人はいるのですか?

きいたことはない.いるかもしれないしいないかもしれない.

  • ハミガキ粉にフッ素配合とあるけど実は身体に悪い?

心配するレベルではない.

  • 分極と極性の違いは何か

極性があると分極する,っていう関係.

  • 共有結合とイオン結合が同時に起こる場合の例はありますか?

両者が共存している場合という意味なら,NaOHではNa+がOH-とイオン結合しつつ,OとHは共有結合をしている.化学反応の結果両者を含む物質が1段階でできる,という意味なら,そういう場合もあるかもしれない,という程度.

  • 聞き損ねたのですが砂糖は分子間力で集まってできているのですか?

そうです.

  • 高1の時,先生が「水素結合はFONCl(フォンクル)で覚えよう」と言っていましたが,今回の授業でも教科書でもClのことは載ってません.ClとHの間で水素結合はしないですか?

しません.最外殻の電子密度で説明できます(が省略).

  • BはBF3で安定しているように見えるのですが,なんで電子を欲しがるのですか?

おおざっぱな説明→電子対を入れるスペースがあれば電子対が近寄ってきたときに入れちゃう

  • デルタの書き方がわからない.

「ギリシャ文字 書き順」で検索せよ

  • ダイヤモンドってハンマーで割れるんですか?

割れることがある.割れる割れないと硬いは別指標.

  • 後期にやる無機・有機は教科書にのってないと思いますが,全てプリントで予習ですか?

そうです

  • よく水素結合があるからこそ丈夫になるとか,沸点が高くなるとか言うけれど,水素結合そのものは弱い結合なのですか? だとしたらどうして強くなるのですか?
  • その水素結合がなかったらそこまで沸点は高くならず,そこまで丈夫にもならない,という理解
  • 塵も積もれば山となる.結合はサンプル中に1本だけではない
  • 3乗根を開ける計算は筆算でできないといけませんか? また,試験は電卓OKですか?

この科目では開けられなくてOK.この科目では関数電卓持ち込みOK.

コメント

  • 分子の結合のしくみがよく分かった.説明が分かりやすかった! オクテット則についてしっかり復習したいです.
  • 結合の種類がすごく苦手なのでちゃんと復習してしっかり識別できるようにしたい.
  • 結合についてあいまいに理解していたところがきちんと理解できた.
  • 高校の化学で習っていたことも多かったけど,より細かく結合のことを理解できた.
  • 高校時代は全てを丸暗記していて,つながりかたとか関係性をよく分かっていなかったが,今回授業を受けてほぼ理解できたので復習をしてさらに理解を深めたい.
  • 高校の時は結合の名前やそれでできている物質が混ざったしまったが,今きちんと整理できてよかった.忘れないようしっかりと復習する!
  • 電気陰性度は今まで周期表の左下から右上にかけて強くなると習うだけでなぜ右上が強くなるのか疑問だったけど理解できてよかった.
  • 高校のとき電子親和力と電気陰性度の区別があいまいになってしまうことがあったが,今回の講義を聞いてしっかり理解できた.
  • 共有結合かイオン結合価は電気陰性度の差で決まるということを初めて知りました.
  • イオン結合と共有結合が相対的なものだと知れて高校のとき余り違いがわからなかったのも納得した.
  • 高校のときは結合の種類があいまいにしか覚えられていなかったけれど,今回の講義でだいぶ理解できた気がします.
  • 結合の種類を電気陰性度の差から求めることができるというのを初めて知りました.
  • 電気陰性度の差で結合の種類がわかるのだなと思った.
  • 共有とイオン結合の分類で電気陰性度の差が1.7という具体的な境目があったと初めて知った.
  • 電気陰性度の差1.7を基準にしてイオン結合なのか共有結合なのかが分かるというのを初めて聞けてよかった.
  • 電気陰性度の差が1.7以上かどうかでイオン結合か共有結合かが決まるというのは知らなかったので知れてよかった.
  • 1.7に感動!
  • 電気陰性度の差を利用してイオン結合か共有結合かわかることに感動した.
  • 電気陰性度の存在は知っていましたが,差1.7以上か未満かで結合の性質が分かるのだと初めて知りました.
  • 今まで共有結合とイオン結合の関連性は気にしたことがありませんでした.極性共有結合の極性が大きくなりすぎたものがイオン結合であるという考え方はおもしろいなと思いました.最後のヘモグロビンのは今 勉強している化学が後に身体について理解するのに役立つということを実感しました.
  • 最後のは生物とリンクしていて今日の授業で習ったことを含んで見るとより分かりやすかった.
  • 極性がある共有結合とイオン結合の明確な差があるのではなく曖昧なのが驚いた.
  • イオン結合は必ず金属原子をもっていると思っていたので驚きでした.
  • イオン結合と共有結合の違いが今日でしっかり分かった.
  • 今までイオン結合や共有結合はなんとなく済ませてきてしまっていたので,きちんとどのように結合しているということが分かりよかったです.途中でイオン結合と共有結合の違いはどのようにして違うのかかと思ったら,電気陰性度の差でわかるということを知れてなるほどと思いました.
  • 化学結合と聞くと「化学」という感じだが私たちの体も化学結合でできていると聞いて親近感がわいた.
  • 結合の種類が多くて理解するのは難しいなと思ったけど結合の種類によって同じ物質でも性質が違くなるのは分かった.
  • 結合の種類が多すぎて覚えるのが大変です.
  • 結合の種類と構造をしっかり思えたい.
  • 結合について正しく理解できました.
  • いろいろな結合があり,混同してしまいそうです.
  • 体の中にも化学結合があるのがびっくりした.
  • 3次構造までは知っていたけど4次構造がヘモグロビンに使われているのは知らなかったので興味深かった.
  • ヘモグロビンなどとても複雑な構造が組み合わさっていたことがわかりました.
  • ヘモグロビンが酸素を運ぶ仕組みが分かって良かったです.
  • 人間が生きていくために体内でたくさんの化学反応がおこっていることを改めて知って,人体ってすごいなと思った.結合が少し危ない(理解があやふやかもしれない)ので,復習で理解しなおそうと思います.たぶん理解しきれていないので確実に(復習を)いつも以上にしなきゃまずいので頑張ります.
  • 今まで結合の種類は金属,非金属といった物質の組み合わせによるものだと思っていましたが,電気陰性度による引き寄せ方,その差によって判別できることを知り,驚きました.
  • 電気陰性度の差が1.7を境にイオン結合か共有結合かの見分けがつくことを初めて知りました.
  • 高校時代,単結合,二重結合の考え方が頭に定着してなくてテストで大変だったけど考え方が分かってスッキリしました.来週,仕組みを知れるのが楽しみです.
  • どうしてN2やCO2で多重結合が起こるのか高校では習わなかったが,今回話をきいてなるほどと思った.
  • 配位結合が共有結合のメカニズムでできていると初めて知った.別物だと思っていた.
  • 配位結合のしくみがちゃんと分かって良かったです.電気陰性度の差がイオン結合や共有結合の違いになってることに驚きました.
  • 配位結合がいままであまり理解できていなかったけれどよく分かった.
  • 配位結合はそういった名前の別の結合だと思っていたので共有結合だと知って驚きだった.
  • 配位結合と共有結合は区別がつかないのになんで違う名前をつくったんだと思った.
  • 配位結合についてよく理解できた.
  • 高校のとき,配位結合と共有結合の区別が付かないことをおそわりました.
  • 高校のときにあやふやだった配位結合の仕組みがわかったすっきりした.
  • 配位結合があやふやだったので整理できてよかった.
  • 配位結合があいまいだったので復習できてよかった.水素結合が人工透析のフィルターや縫合糸にもあるのにビックリした.
  • 水素結合のことがよくわかった.
  • 水素結合は生命にとって非常に重要なのだと思った.
  • 水素結合が医療の場で使われていることを知り,すごいと思った.
  • 水がなぜ固体になるのかを「水は特別だから」と教えられていたので,詳しいことが分かって良かった.
  • 共有結合の1/10程度の強さしかないのに私たちの生活は水素結合がないと成り立たないのだと思った.
  • 水素結合は生物を学んだ時に思ったが,様々な場面でとても重要で役割を果たしている結合だと思った.
  • さまざまな結合により原子が結び付いて生物が作られていることを感じることができた.
  • すべての結合が生命にとって大切だと思った.
  • 様々な化学結合があるからこそ人体の分子が様々な組織を成し,様々な機能を果たすのだと理解した.
  • ビデオで説明されてた三次構造や四次構造といった構造が明確になって分かりやすかった.医療で使われている化学についてもっと知りたい.
  • 水素結合はたくさん集まると医療機械のフィルムなど頑丈なものにもなれると知って驚いた.
  • 水素結合が医療でたくさん使われていて驚いた.
  • 水素結合が医療や生命に欠かせない重要なものであることがわかった.
  • 本に結合の強さを恋愛で例えてました.ばくはつしてほしいです.
  • 最外殻のe-を8個にしようとすることに「オクテット則」という名前がついていることを初めて知れました.
  • オクテット則など高校化学でやらなかったことも少しできて楽しかったです.あと,氷が凍るとふくらむ原理が分かってよかったです.
  • 苦手だった結合について整理しなおすことができた.家でももう少し復習する.「オクテット則」は中高でもふつうに使っていかが初めて知った.
  • ホウ素が空の軌道をつくることは高校化学で学びましたが「電子不足化合物」という言葉は初めて耳にしました.配位結合についてさらにくわしく学べて楽しかったです.
  • 高校まで参考書や問題集では軌道についての話は大学でやると書いてあり,詳しく知ることができなかったのでたのしみです!!
  • 私たち様々な化学結合で成り立っていることに驚きました.また,祖父が今おこなっている人工透析も結合が関わっていて身近に感じました.
  • 頭の中がごちゃごちゃになったので復習してきちんと整理する.
  • 高校の時あいまいに理解していたのでこれを機にしっかり自分のものにしたい.
  • 説明がていねいで良い復習になった.
  • 今日やったところは高校でも苦手などことだったのでちゃんと復習しようと思います.
  • 受験でやった内容の復習ができてよかったです.
  • 今回は知っていることが多そうと思ったが,新しく知れた範囲もあってよかった.
  • 高校のときよりも結合の区別がわかりやすかった.
  • 高校の復習になってよかった.
  • 高校のときにやったところだったので復習ができて良かった.また,発展的なこともやって,身近なことも化学で解決できることが知れて良かった.身の周りに化学がたくさんあって楽しい.
  • 予習した内容がほとんどだった.
  • 復習をかねて応用的なものも学べてよかったです.
  • 化学に対して苦手意識を持っていたが,少しわかってきた気がします.
  • 今日はなぜかすごく眠かったので来週はしっかり夜にねたいです.
  • デーモンコアを思い出しました.
  • プロですら失明や命を落とすことなどを実験中におこすから,シロウトの我々は安全メガネをしなければならないと思った.
  • 先週した質問に答えてくれたので嬉しかったです.高校の時はただおぼえただけだったことの意味が理解できてよかったです.

出席者数推移

(1)108→(2)108→(3)106→(4)105→(5)102.

次回予告と自宅学習

「(6)原子軌道と分子の形」を学びます.指定教科書には記されていない内容です.本日の配布物 に記載された指示に従って予習し,理解できない点は学習サポートセンター(ASC)で個別指導を受け解決しておくこと.

このブログを書いている人

www.tnojima.net

もう一つのブログ

www.takahikonojima.net

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