Life + Chemistry

化学の講義録+大学を楽しく面白い学びの場に変える試みの記録 (北里大学・一般教育部・野島 高彦)

看護学科の化学講義(26)窒素を含む有機化合物

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キーワード

アミド,アミド結合,アミン,第一級アミン,第三級アミン,第二級アミン,第四級アンモニウム,ニトリル,ニトロ化合物,ペプチド結合,ポリアミド

今回でてきた有機化合物で,構造と名前を覚えておかなければならないもの(すでに登場したものも含む)

アクリロニトリル,アセトアミド,アセトアニリド,アセトニトリル,アニリン,アミノ酸,酢酸,酢酸エチル,ジメチルアミン,N,N-ジメチルホルムアミド(DMF),蛋白質,テトラメチルアンモニウム,2,4,6-トリニトロトルエン(TNT),トリメチルアミン,ニトログリセリン,尿素,ポリアクリロニトリル,ホルムアミド,無水酢酸,メチルアミン

講義内容要約

  • 窒素を含む有機化合物の構造パターン:今回はアミン・アミド・ニトリル・ニトロの4種に絞った.
  • アミンは塩基.
  • 窒素を含む有機化合物の中には水素結合するものもある:DNA二重らせんとか,生体高分子どうしの相互作用だとかの基礎になっている.
  • アミンは酸と反応して塩をつくる→アミン性の医薬品に水溶性をもたせるために,酸との塩にする方法がとられている.
  • たんぱく質はアミノ酸をモノマーとするポリアミドで,立体構造にもとづく機能をもつ.
  • ニトロ基をもつ有機化合物には爆発性のものがある.

説明した有機化学反応

  • トリメチルアミン + ヨウ化メチル → ヨウ化テトラメチルアンモニウム
  • 酢酸エチル + アンモニア → アセトアミド + エタノール
  • 無水酢酸 + アニリン → アセトアニリド + 酢酸
  • アミノ酸の脱水縮合 → ポリペプチド
  • アセトアミド + 水 → 酢酸 + アンモニア
  • EtCONHEt + 水 → EtCOOH + EtNH2

関連トピック

瞬間接着剤の化学

瞬間接着剤がどのようなしくみで固まるのかを説明しました.アニオン重合.

事前配布資料

前々回の講義終了時に予習用の資料を配付しました.

出席者の声:みんなはこういうことを考えている/感じている/知りたいと思っている

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すみません次回の講義で訂正を配布します.

出席者数推移

(1)64→(2)66→(3)64→(4)65→(5)64→(6)62→(7)61
→(8)60→(9)60→(10)63→(11)62→(12)59→(13)58→(14)60
→(16)60→(17)50→(18)50→(19)53→(20)50→(21)47→(22)46
→(23)50→(24)42→(25)42→(26)45

次回予告と予習内容

プラスチックの化学について学びます.配布物を読み問題を解いて予習して来ること.

有機化学のSNS/web連動企画

参考書籍

炭素文明論 「元素の王者」が歴史を動かす (新潮選書)

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↑『第10章 空気から生まれたパンと爆薬 アンモニア』
スパイス、爆薬、医薬品 - 世界史を変えた17の化学物質

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↑『五章 ニトロ化合物/国を破壊し山を動かす爆薬』
新化学読本―化ける、変わるを学ぶ

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↑『第17章 合成された高貴の紫色-アニリン』
マクマリー有機化学(中)

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↑『20 カルボン酸とニトリル』,『21 カルボン酸誘導体と求核アシル置換反応』
マクマリー有機化学(下)

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  • 作者: John McMurry,伊東二,児玉三明,荻野敏夫,深澤義正,通元夫
  • 出版社/メーカー: 東京化学同人
  • 発売日: 2013/02/27
  • メディア: 単行本
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↑『24 アミンと複素環』,『26 生体分子: アミノ酸,ペプチド,タンパク質』