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さまざまな薬品が分子内にベンゼン環を含んでいます.
キーワード
m-配向性,o-,p-配向性,置換基効果,転位,ニトロ化,配向性
今回でてきた有機化合物で,構造と名前を覚えておかなければならないもの(すでに登場したものも含む)
p-キシレン,p-クレゾール,アセチルサリチル酸,アセトアニリド,アセトン,アニリン,安息香酸,エチルベンゼン,エチレン,エチレングリコール,クメン,クロロベンゼン,サリチル酸,サリチル酸メチル,スチレン,テレフタル酸,トルエン,ニトロベンゼン,フェノール,プロピレン,ベンゼン,ポリエチレンテレフタラート(PET),ポリスチレン(PS),ホルムアルデヒド.
講義内容要約
- 医薬品,体内,日常生活用品のあちらこちらに組み込まれているベンゼン環
- ベンゼン分子の構造
- ベンゼン分子の置換反応
- 一置換ベンゼンの配向性:先に入った官能基が2個目の入る場所を決める
- フェノールおよび安息香酸エステルの有機電子論
- 薬品の合成ルートを決めるときの考え方
説明した有機化学反応:医療に関係する物質を合成する
- ベンゼン→クロロベンゼンのしくみ
- ベンゼン→ニトロベンゼン→アニリン→アセトアニリド(解熱剤)
- ベンゼン→エチルベンゼン→スチレン→PS(使い捨てシャーレ)
- ベンゼン→クメン→クメンヒドロキシペルオキシド→フェノール(医薬品原料・消毒剤)とアセトン
- トルエン→安息香酸→安息香酸ナトリウム(保存料)
- トルエン→→p-クレゾール(消毒剤)
- p-キシレン→テレフタル酸→PET(白衣に使うポリエステル繊維)
- フェノール→サリチル酸→サリチル酸メチル(消炎鎮痛剤)
- フェノール→サリチル酸→アセチルサリチル酸(頭痛薬)
- フェノール→フェノール樹脂(医療機器の電気端子)
- p-アミノ安息香酸エチル(局所麻酔剤)←←←←トルエン
確認問題
質問
ハロゲンとベンゼンの反応で,鉄が触媒に使われていましたが,鉄の構造が変わっていました.触媒は構造が変わらないのではないですか?
そうです.正確には鉄と塩素を反応させて生じる塩化鉄が触媒になります.
アセトアミドとアセトアニリドは同じものですか? また同じものでもなえさまざまな名前があるのですか?
ちがうものです.
様々な名前を同時に付けたのではなく,イロイロあって不便だから統一している作業の途中,です.なんでイロイロあるのかっていうと,それぞれの化合物に歴史があるからです.あるものは原料となる材料の名前を受け継ぎ,あるものは性質をあらわし,あるものは構造をあらわし,なのです.
水さえ飲めば生きて行けますか?
不可能です.
コルベ・シュミット反応があまりわかりませんでした.
別途説明します.
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