Life + Chemistry

化学の講義録+大学を楽しく面白い学びの場に変える試みの記録 (北里大学・一般教育部・野島 高彦)

365日加速度を感じていたい

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大学生のときとか大学院生のときとか博士研究員のときとか,卒業した高校に何度か遊びに行きました.

担任だった先生をはじめお世話になった先生方からは,「どうだい,最近の調子は?」なんて聞かれるので,「ギターが上達しました」とか「留年危機一髪回避しました」とか「博士論文を書いてます」とか「投稿論文が受理されました」なんて具合に答えて,世間話や昔話(と言ってもたかだか数年)などが続いて,最後に決まって先生からの「こっちは相変わらずだよ」という言葉で終了,というのが標準パターンでした.

「相変わらずだよ」

この言葉を聞くと,懐かしい場所が毎年毎年4月にリセットされて繰り返されて続いている安心感と,過ぎ去りし日々への懐かしさが入り交じった感情とを一瞬だけ抱くのですが,同時に先生の,謙虚さというか,諦めというか,残念さというか,困惑というか,そんな複雑な感じも伝わってきて,無神経な人種である私にも,一種の寂しさが感じられたものです.

大学や大学院についても似たようなところがあって,研究は着実に進んでいて発展してるのに,先生は「相変わらずだよ」という言葉を引っ張り出されるのです.やっぱり私には一種の寂しさが感じられたものです.

この,「相変わらずだよ」という言葉から受ける寂しさが何なのかよくわかんないまま,私は大学の専任教員になって現在に至るわけなんですが,最近,コレの正体を突き止めたような気がしています.その正体は,成長についての「加速度の差」に対する寂しさなのです.たぶんね.

高校時代の恩師にしろ大学時代の恩師にしろ大学院時代の恩師にしろ,私なんかよりはるかにアタマが切れ,イロイロな実績と経験をお持ちなのですが,それでも様々な面で成長の「加速度」においては,十代や二十代の未熟な若者には叶わないわけです.その事実が,寂しいというか,懐かしいというか,勝てないことが自明で諦めているというか,そんな感覚なんじゃないかと思うわけです.

「若さには勝てねぇぜ」っていうやつ.

それはしょうがないことなんですが,私は敢えてここで悪あがきをすることに決めています.在学生や卒業生から「最近どーですか?」って聞かれても「相変わらずだよ」とは答えないことにしています.「今年はこういうことを始めたよ! そうしたらこういうことがわかったんだ! まいったか!」とか「今年はこういう風にやってみたよ! そしたらワケがわかんなくなっちゃった! まいったか!」というテンションの高さを維持する試み.そのテンションで加速度を高め365日の Don’t stop, keep on rocking!

コレを続けるためには日々ネタ探しに励まなければなりません.
幸か不幸か,私のところには毎日のようにイロイロな人々がやってきてアレコレと好き勝手なことを言って後始末を押しつけて私を振りまわして去って行くので,毎日がエキサイティングです.キャンナビ,北里つながろうプロジェクト運営チーム,海洋生命2年D組,1年D組,その他の皆様に感謝しています.SNSでユルくつながった数百名の北里大学在学生にも.

そういうわけで2014年もキャンパス内外のあちらこちらでアレコレと試したり挑戦したりワケわかんないことをやったりします.巻き込まれたい方 welcome.


私を振りまわしてくれる主な人々

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北里つながろうプロジェクト運営チーム
みんなでスイパラに行ったよ!
海洋生命科学部1年D組
海洋生命科学部1年D組のBBQ大会を開催しました #mbd2013
海洋生命科学部2年D組
海洋生命1年D組最後の全員集合 #mbd2012

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