キーワード
pH,緩衝系,緩衝作用,緩衝溶液
講義内容要約
- 体内のpHは緩衝系によって一定範囲に保たれている.
- 体内の主な緩衝系としては,炭酸水素系とリン酸系とがある.
- 体内の緩衝系は呼吸や排尿とも連携した平衡移動を利用して体内のpHを一定範囲に保っている.
- pHを一定範囲に保って行う実験には緩衝溶液が用いられる.
- 緩衝溶液は弱酸と弱酸の強塩基塩,あるいは弱塩基と弱塩基の強酸塩が用いられる.
- 緩衝溶液を希釈しても,緩衝溶液に酸や塩基が加えられても,pH変化が抑えられる作用のことを緩衝作用と呼ぶ.
- pKaがわかっている弱酸の濃度と,そこに加える塩の濃度がわかれば,緩衝溶液のpHを求めることができる.弱塩基と塩の場合も同様.
- 酸や塩基が加えられた際の緩衝溶液のpH変化は,適切な近似計算により求めることができる.
関連トピック
確認テスト
●ギブです.わかりません.
●ギブアップ
●ざせつ
●リタイアです.うそです.とけました.
●なかなか苦手だ.
●たいへんだー
●全くわかりません・・・
●難しいです
●もう少しちゃんと勉強しときます
●むずい
しっかりしてくれ.
コメント
全般
●人体はうまくできているなと感じた.近似が苦手だ.復習しないといけない.
●難しかった.
●工業廃水に浸っていた木が枯れないのがすごい.人間が死ぬのに自然は強い.
●緩衝能はとてもありがたいと思いました!
●日本語でおk
●ふくしゅうする
●復習します
質問
酢酸を溶かした瞬間のハナシだからです.溶かして電離する前は,水の電離平衡が成り立っていて,H+は107 mol L-1の濃度で存在しているのです.
出席者数推移
(1)89→(2)88→(3)88→(4)86→(5)79→(6)82→(7)78→(8)77→(9)74→(10)72→
(11)61→(12)75→(13)72→(14)67→(16)59→(17)59→(18)50→(19)53
次回予告と予習内容
「(20)放射線と放射能」を学びます.教科書15章(177ページから188ページ)を予習しておくこと.
これまでの講義録
- 医療工学科の化学講義(1)ガイダンス+序論(2013-04-10)
- 医療工学科の化学講義(2)原子〜この世界をかたちづくっている材料〜(2013-04-17)
- 医療工学科の化学講義(3)化学とエネルギー(2013-04-24)
- 医療工学科の化学講義(4)元素と周期表(2013-05-10)
- 医療工学科の化学講義(5)原子と原子のつながり その1(2013-05-15)
- 医療工学科の化学講義(6)原子と原子のつながり その2(2013-05-22)
- 医療工学科の化学講義(7)原子軌道と分子の形(2013-05-29)
- 医療工学科の化学講義(8)化学反応式とモル(2013-06-05)
- 医療工学科の化学講義(9)濃度の表しかた(2013-06-12)
- 医療工学科の化学講義(10)物質の性質と状態(2013-06-19)
- 医療工学科の化学講義(11)気体の性質(2013-06-26)
- 医療工学科の化学講義(12)化学反応と熱エネルギー(2013-07-03)
- 医療工学科の化学講義(13)化学反応と化学平衡(2013-07-10)
- 医療工学科の化学講義(14)酸化と還元(2013-07-17)
- (15)前期試験(2013-08-01)
- 医療工学科の化学講義(16)水と溶液(2013-09-11)
- 医療工学科の化学講義(17)浸透圧と透析(2013-09-18)
- 医療工学科の化学講義(18)酸と塩基(2013-09-25)