履修登録36名,出席31名,出席率86 %.
講義内容要約
- 合成化学の技術が進歩したので,ペプチド,DNA,RNAを合成することができるようになった.
- 生体高分子の化学合成はタイヘンな作業なので,コンピュータ制御のシンセサイザーを用いた自動合成法が用いられている.
- 短い一本鎖DNAと,耐熱性DNA合成酵素と,温度可変装置を組み合わせることによって,遺伝子中の特定領域を増幅する方法がPCR.コレは20世紀のバイオテクノロジー+バイオサイエンスに最もインパクトを与えた技術.
- 蛍光色素を共有結合したddNTPsを混ぜておくDNA合成反応によって,DNAの塩基配列を解読することができる.
- DNA塩基配列解読技術を用いて,人間を含むさまざまな生物のゲノムDNAが解読されてきたし,これからも解読されて行く.
キーワード
ddNTPs,DNAシーケンサー,DNAシーケンシング,DNAシンセサイザー,dNTPs,遺伝子工学,液相法ペプチド合成,組換え遺伝子実験,蛍光色素,ゲノムプロジェクト,サーマルサイクラー,固相法ペプチド合成,耐熱性DNA合成酵素,プライマーDNA,ペプチドシンセサイザー,保護基,ポリメラーゼ連鎖反応(PCR),メリフィールド法
事前配布資料
前回の講義終了時に予習用の資料を配付しました.コレがテキストになってます.
参考ムービー
PCR
DNAシーケンシング
2012年にゲノムが解読された生き物の紹介
ゴリラ(3月)
トマト(5月)
天然ゴム(8月)
カニクイザル(8月)
オオムギ(10月)
カキ(10月)
スイカ(11月)
コメント
●DNAが読めるようになったのは本当に最近のことでどんどん研究が進んでいるなと思いました.祖母はDNAなんて習ってないと言っていたのを思い出しました.●以前うちでモルモットを飼っていたことがあったから実験動物的な写真でモルモットが出てきたとき少しショックでした.必要なのかもしれないけれどやっぱり人間がこんなにいろいろ好き勝手していいのかなと思います.●化学っていろんなところで活躍してる!●思いつきで方法を考えつくってすごい・・・ドライブの途中でって・・・●クリスマスの季節です.リア充ばっかで辛いっす(笑)●次回の授業楽しみです.最後だし,ちゃんと遅刻せずに来ます!●野島先生に会えるのもあと1回ですね.かなしい.●今日はスライドのみだったこともあってか,途中睡魔で意識が飛んでしまった.(金)はラストの授業なので,そういうことにならないようにしたい.●あと一回で終わりなんて寂しいです.●次回が最後なんてさみしいです●いよいよ最終回ですね.なんだか寂しいです・・・.●次回最終回頑張って聞きます.最後までよろしくお願いします.
授業評価アンケート
講義終了時の約10分間で,授業評価アンケートに回答してもらいました.1年間を通じて受講した化学講義をどのように評価するか,だけでなく,この講義から自分自身はどのように成長したかを振り返ってもらうためのアンケートでもあります.一般教育部に所属する全専任教員を対象に毎年行われている調査です.
授業時間内に行われるアンケートに関して,履修者には集計結果を知る権利があります.そのため,私は授業評価の結果を公開しています.今回のアンケート結果については,来年3月頃に集計結果が知らされる予定なので,その後にこの講義録で公開します.
<参考>
次回予告
医療や生命科学に関連する化学は今どこまで進展しており,これから先の10年間でどのように発展するのでしょうか.2022年の化学(医療関連)を考えます.2012年度の水曜1限化学講義は最終回になります.
前回までの講義録
www.tnojima.net第19回までの範囲を解説した教科書
参考書籍
- 作者: マクマリー,John McMurry,伊東〓,児玉三明,荻野敏夫,深澤義正,通元夫
- 出版社/メーカー: 東京化学同人
- 発売日: 2009/02
- メディア: 単行本
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