Life + Chemistry

化学の講義録+大学を楽しく面白い学びの場に変える試みの記録 (北里大学・一般教育部・野島 高彦)

医療工学科の化学講義(27)ポリマーの化学

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履修登録93名,出席70名,出席率75 %.

キーワード

CFRP,FRP,GFRP,移行,開環重合,可塑剤,共重合,重合度,重付加,縮合重合,軟質塩化ビニル,難燃性繊維,熱可塑性,熱硬化性,微結晶,ビニル系ポリマー,付加重合,平均分子量,無定型,

出てきた主な有機化合物

ε-カプロラクタム,アクリロニトリル,塩化ビニリデン,塩化ビニル,サラン,6-ナイロン,6,6-ナイロン,尿素,尿素樹脂,フェノール樹脂,フタル酸エステル,不飽和ポリエステル,ポリウレタン,ポリエチレングリコール(PEG),ポリエチレンテレフタレート(PET),ポリ塩化ビニル(PVC),ポリカーボネート(PC),ホルムアルデヒド

事前配布資料

前回の講義終了時に予習用の資料を配付しました.コレがテキストになってます.

講義内容要約

  • 人工ポリマーはイロイロな分子量のものが集まっているので,分子量としては平均分子量を考える.コレは浸透圧測定から求められる.πV=nRT=(w/M)RTからMを求める.
  • モノマーのつながり方としては縮合重合と付加重合がメインで,他に重付加とか開環重合とかもある.
  • ビニル系ポリマーは付加重合で,PETや6,6-ナイロンは縮合重合で合成される.
  • 2種類以上のモノマーを混合して重合させる方法が共重合で,一本のポリマー分子の中に2種類以上のモノマーが含まれることによって新しい機能を持たせることができる.難燃性繊維とかサランラップとか.
  • 熱すると軟らかくなり冷ますと固くなるポリマーが熱可塑性ポリマー,熱すると固くなり冷ましても変わらないポリマーが熱硬化性ポリマー.
  • もろいポリマーに加えてしなやかな材料にする物質が可塑剤で,フタル酸エステルが用いられることが多い.
  • 二重結合をもつポリマーとビニル系モノマーとを共重合させることによって頑丈な樹脂を合成できる.重合時に繊維を混ぜておくことによって,さらに頑丈な複合材料をつくることができる.コレがFRP.

確認問題

コメント

●幸せについてしっかり教わった.●ナースのお姉さんいいです!●人工繊維に対してのアレルギー反応ってあるのか気になりました.●今日のは楽しかったです.●最後まさか幸せについて考えるとは思わなかった(笑)●わたしも飛行機で帰ります.

次回予告

「(28)バイオテクノロジーを支援する有機化学」をやります.配布物で予習をしてくること.

やきいもイベント12月5日(水)16時30分着火

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12月5日(水)16時30分着火です.学内BBQ場.どなたでも参加歓迎.会費200円.学部/学科/専攻/学年を越えてつながろう!

リンク

www.tnojima.net
www.tnojima.net

第19回までの範囲を解説した教科書

はじめて学ぶ化学

はじめて学ぶ化学

 

参考書籍

有機電子論解説―有機化学の基礎

有機電子論解説―有機化学の基礎

 
図解でわかる 有機化学のしくみ

図解でわかる 有機化学のしくみ