視覚機能療法学専攻のグループが行っている研究に,被験者ボランティアとして参加してきました.
このグループでは,眼の機能を研究しています.今回の実験項目は,「寄り目にした条件でのピント合わせ機能や瞳孔の広がりの測定」でした.眼科で行われている眼の機能検査においては,片目ずつの検査しか通常は行われておらず,両眼を同時に検査するとどうなるかがよくわかっていないので,それを研究する,というようなものでした.
眼の機能は年齢とともに変わって行くので,今回の被験者は30代から40代となっていました.昨年は20代が対象になっていたそうです.
検査は,メガネのようなものを装着して視力検査を行う,というものでした.そのメガネにはレンズを何枚も重ねて取り付けられるようになっており,それらレンズ越しに物を見ることによって寄り目の状態を作り出しました.
健康診断の際に見せられる「上,下,右,下」というような図形とか,電球(部屋を暗くする)だとかを,こうしたメガネ越しに見て,どこまで見えるか,どのように見えるかを答えて行くという作業が40分ほど続きました.次々とレンズが重ねられたり交換されたりするのですが,そのたびにピントあわせをやります.相当な負荷がかかっているのではないかと思ったのですが,眼が疲れたり気分が悪くなったりということは全くありませんでした.
今回の検査は4年生が卒業研究の一部として行っているものでした.検査中の指示はていねいでわかりやすく,とても快適に検査に参加することができました.また,検査後には丁寧なお礼メールが送られてきました.医療従事者を育てるコースで学ぶ学生,という感じでした.
普段は意識することがない,眼のはたらきについて考えるとてもよい機会になりました.