Life + Chemistry

化学の講義録+大学を楽しく面白い学びの場に変える試みの記録 (北里大学・一般教育部・野島 高彦)

看護学科の化学講義(12)化学平衡

履修者13名全員が出席.中間試験が気になる時期でしょうか.

前回の講義に対する主なコメントの一括紹介

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ここに挙げられている質問や感想にひととおりコメントしました.くわしくは2009年7月3日のエントリー参照.

可逆反応・不可逆反応・化学平衡・ルシャトリエの原理

NO2とN2O4の平衡反応を上映しました.

D

↑平衡反応の温度依存性

D

↑平衡反応の圧力依存性

ピストンの実験で,圧力を一定に保とうと物質の色が変わったのが目に見えておもしろかった.

平衡について先週よりもわかった.

化学平衡については高校ではやらなかったのですが,わかるようになったのでよかったです.

何かを加えると矢印がどっちへ向くかがわかったので,他の問題をよくやってしっかりできるようにしたいです.

ルシャトリエができるようにがんばります.

ルシャトリエ7割理解.もう一度みなおします.

反応に関係ないガスを加えても,あまり関係ないのですか.高校のとき,何かを加えると減圧条件に働いた反応があったような気がするのですが.

それはおそらく「全体の圧力を一定にしておいて反応に関係ないガスを加えた場合」や「全体の体積を一定にしておいておいて反応に関係ないガスを加えた場合」のことでしょう.

前者の場合,ガスの総量が増えても圧力を一定に保つために反応容器を広げる必要が生じます.そうすると反応に関係するガスの濃度が薄くなるので,ガス分子が増える方向に平衡がシフトします.

後者の場合,圧力が増えるので分子の数を減らす方向に平衡がシフトします.

モル数が減る反応は高圧が有利とのことですが,圧力をかけなくても反応は進むんですか?

「圧力をかける」という行為を「大気圧よりも高い圧力を反応物に与える」ことだと判断します.ガス爆発事故などが大気圧化でも起こっているように,反応を進めるために圧力が必要な場合ばかりではありません.

アンモニアの化学合成プロセス

水素と窒素からアンモニアを合成する化学プロセス「ハーバー・ボッシュ法」について紹介しました.20世紀工業化学の代表的成功例です.

参考サイト

ボッシュさんにときめいてしまった.

アンモニアは小学生にもなじみ深い物質だが,臭いだけで何の役に立つのかわからなかった.でも実際はこんなにも大切だったなんて!!おどろきです.

テスト近づく

化学の前期試験は今月27日です.模擬問題とその解答を配布しました.

テストふあんです.

模擬テスト家に帰ってやってみます.文章問題は見た目だけど難しそうです.

テストがんばれそうです.化学をとって本気でよかったと思う今日このごろ!

その他のコメント

先生の授業はおおらかな気持ちで受けられます.

先生来週誕生日ですね,えへへへ

ヤクルトスワローズは今年40周年なので先生の1コ下ですね!!

授業評価アンケート(大学指定)協力御礼

別エントリーに書く予定です.

次回予告

第7章「原子と放射能」,第8章「放射能と生物」を扱う計画です.前期最終回となります.

リンク

www.tnojima.net
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