おことわり
- この記事では実験実習科目を履修する大学1年生を読者として想定しています.
- この記事では大学としての考え方を説明しているわけではなく,私の考え方を説明しています.
過去問ゲットは試験勉強の基本
試験勉強をする際には,過去に出題された問題,いわゆる「過去問」が役立ちます.大学入試でも,大学が公式ウェブサイトで入試問題過去問を公開しています.大学の定期試験においても,過去問が公開されている科目があるし*1,公開されていなくても,上級生がまとめた過去問のコピーが出回って来ることがあります*2.
実験科目でも過去の資料が手に入る場合がある
実験科目においても,上級生から「過去レポート」やそのコピーが回ってくることがあって,ときどき「過去ノート」まで出回ってくることがあります.こういうものが入手できる場合,どうすればいいものでしょうか?
私の考えは,「入手できる資料は利用せよ!」です.過去レポートの場合,考察ネタ探しのヒントが得られるし,「だいたいどのような実験結果が得られる」という情報がわかるので,実験中に集中して取り組まなければならないポイントを絞れるからです.
丸写しダメ
過去レポートを丸写しして提出するのはダメです.レポートを丸写しして提出する行為は,試験時間内に隣の席の受験生の答案を盗み見して解答するカンニングと同等の不正行為だからです.大学によっては処罰される場合があります.「参考にする」のはOKで,「丸写しする」のはダメ.「参考にする」のと「丸写しする」のとを厳密に区別することはできません.ここはあなた自身の良心で決めてくださいな.
過去ノート
「過去ノート」も役に立つ場合があります.上手にまとまったノートが入手できた場合には,実験記録の取り方のお手本になるし,観察記録や測定結果からは,これから自分が取り組む実験においてどのようなことが起きるのかをイメージしやすくなるからです.失敗例が記録されている場合もあって,どのような点に注意して操作に取り組むべきかのヒントが得られることもあります.
おまえはどうだったのか?
私も大学1年生から3年生まで,ほとんどの実験テーマについて過去レポートのコピーを集めていました.中にはコピーが繰り返されて字がつぶれて読みにくいものもありましたが,何年もコピーされて続けてきたレポートは良く出来たものである場合が多く,そういうものを複数ルートから手に入れて見比べて参考にして,さらによいレポートづくりを目指したものです.
注意
以上は私の考え方です.実験科目の担当者から「過去の資料を参考にしてはいけない」と指示されている場合には,そっちの指示に従ってください.また,禁止されていなくても,この世の中には,過去レポートの入手を快く思わない担当教員もいることをお忘れなく!
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