Life + Chemistry

化学の講義録+大学を楽しく面白い学びの場に変える試みの記録 (北里大学・一般教育部・野島 高彦)

国立科学博物館に行ってきました(第5次探検隊)

f:id:hrmoon:20110206222626j:image

国立科学博物館では2月6日(月)まで「空と宇宙展」が開催されています.学生4人を引率して,これを見に行ってきました*1

空と宇宙展

f:id:hrmoon:20110206222653j:image

↑「はやぶさ」の実物大模型.

f:id:hrmoon:20110206222734j:image

↑イオン推進エンジン.電荷をもった粒子が結合する際に得られるエネルギーを推進力に使うしくみです.地球上では使いものにならない程度の推進力しか得られませんが,無重力の宇宙空間では,宇宙船を動かすことができます.

f:id:hrmoon:20110206222801j:image

↑サンプラーホーン.小惑星イトカワ上でサンプルを吸い上げるための装置です.効率よく正確にサンプルを吸い上げるために,さまざまな形のホーンが作られて比較検討されました.そのうちの何本かが並んで展示されていました.

f:id:hrmoon:20110206223400j:imagef:id:hrmoon:20110206223220j:image

↑空と宇宙展開催記念コイン.日付と名前その他の文字列を刻み込むことができます.TwitterのIDを刻みました.

昨年の7月にJAXA相模原キャンパスの特別公開ではやぶさ関連の特別展示があったのですが,このときには超混雑によってとうとう特別展示会場までたどり着くことができませんでした.

今回はそのときのリベンジという面もあったわけですが,はやぶさが持ち帰ったサンプルの分析が全国の研究機関で同時進行中なので,はやぶさ関連の展示がまたどこかで行われるかもしれません.楽しみです.

常設展示

常設展示会場もひととおり見てきました.化学講義で扱った内容に関連するものを振り返ってみましょう.

f:id:hrmoon:20110130134803j:image

↑重さと長さの標準.ドーム型のガラスケースに入った黄色の固まりは,左側がキログラム原器(複製),右側が貫原器(複製)です.どちらも明治24年にフランスでつくられたものです.

その奥にある木の箱は,「一斗升」です.幕府の極印つき.江戸時代に体積をはかるために使われていたものです.

手前に寝かせて置いてある黒い棒は,メートル原器(複製)です.

f:id:hrmoon:20110206222918j:image

↑遺伝情報の流れを説明したパネル.近くには解糖系やTCA回路の説明パネルもありました.細かいパーツがちょこちょこと動く,わかりやすい説明になっていました.このへんは教科書を読むよりも,全体像が把握できる模型や動画を先に見たほうが理解がはやい箇所です.科学博物館の展示はおすすめです.

関連リンク

www.tnojima.net

*1:「学生が主催する懇和会」として大学に登録した活動の一部です.