Life + Chemistry

化学の講義録+大学を楽しく面白い学びの場に変える試みの記録 (北里大学・一般教育部・野島 高彦)

キャンナビに参加したのは今日から3年前のことでした

私がキャンナビの活動に関わるようになったのはちょうど3年前の2011年3月10日でした.なんで覚えているのかっていうと,それはあの震災の前の日だったからです.

●そもそものきっかけ:2010年度

キャンナビがスタートしたのはその約1年前の2010年4月でした.キャンパス内のあちらこちらにメンバー募集のポスターが貼られていました.

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お堅い北里大学がこんなことを始めるなんて意外だなーって思ってそれっきりだったのですが,2010年度の私の化学講義を履修してる1年生の中にキャンナビのメンバーがいて,どんなことをやってるのか,ときどきTwitter経由で教えてくれるようになりました.

そのうちに彼らが,

「キャンナビの活動をインターネットでも展開したいんだけどブログを使うにはどうやったらいいもんでしょう?」

とか

「引用とリンクと著作権がどうのこうの」

とか

「htmlの書き方がどうのこうの」

とか

「コメント欄アクセス解析トラックバックSEO短縮URL検索アレとコレとソレと以下略」

とかイロイロ聞いてくるようになったので,

「あ”ーも”ーいちいち面倒くさいなー一括して教えてやるよ”ーもー!!」

ってなって,私は彼らの策略にハマったのでした.彼らは,私を引きずり込むためにわざとランダムアクセスをやったのです*1

奴らは私の性格を理解している.

さて,北里大学は縦割りが超キツい大学で役割分担が明確に定められた大学で,受験生へ向けた大学PR業務は入学センターが担当することになっており,化学教育担当の私がそっちに関わるのはアレなわけです.それをどこから突破しようかってことを最初に考えました.

そうしたら,その頃に一般教育部長だったO先生が,

「一般教育部所属の全専任教員から意見を聞く時間を作りたい」

っておっしゃって,

「どんなことでも構わない/すべてハナシを聞く/遠慮しないでおk」

ってことになったので,まずは公式webサイトの構造についてダメな点を具体的に説明して,改善案を示して,そこから先にハナシをつなげようっていうことを考えました*2

O先生は確かに私の意見に真剣に耳を傾けて下さり,その後,私がキャンナビのオンライン活動をサポートすることに対しても前向きな姿勢を示して下さいました.今月限りで北里大学を定年退職されるO先生,ありがとうございました.

ソコから始まって,数学のK先生とか,ドイツ語のI先生とか,イロイロな先生方に,私からの提案を聞いていただき,途中のアレコレは省略しますが,当時の入学センター長だったIさんとサシでハナシをするところまで来て,ここで

「それじゃ全学の入学アドバイザー,やりませんか?」

っていうことになって,キャンナビの活動に関わってもOKっていうことになったわけです*3

それで,その次の定例ミーティングで,インターネットを使うとどんなことができて,どのあたりから攻めれば面白いことができるだろうか,っていうようなハナシをしたのが,2011年3月10日のことでした.その日の記録↓
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この翌日,あの大震災が起きて,キャンナビの有志が募金活動を始めて,その相談をするために私のところにちょくちょくやって来るようになりました.世の中のために何かやろうって考えて行動する彼らを私は手伝おうという気になり,その一環としてキャンナビのサポートもしっかりやろうと考えたのも事実です.

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このあたりの心境の変化はこっちに書いてあります↓

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キャンナビの「手作り感」も好きになりました.たとえば↑コレは新勧の時期に配ったチラシなんですが,手書き基本.こういうの,好きだなー,って思ってね.

●2011年度

主にインターネット関連のアレコレを学生と一緒にやりましたが,キャンナビの運営についてはタッチしない方針で行きました.

使えるSNSはぜんぶ使う方針.

活動記録を残すのも大事と考えて,キャンパスツアーに同行して,メンバーの説明のやり方をビデオ撮影してみたり,オープンキャンパスの準備状況とか,開催風景とかを写真撮影してオンラインでシェアする仕組みを導入したり.オープンキャンパス当日は,学生メンバーも入学センター職員もそういうことをできないので,私がやるのがいいわけです.

なんてことをやってるうちに,映像情報課の専属カメラマンT氏といっしょに大学イベント記録ムービーの制作にも関わるようになってしまいました.オープンキャンパス開催時に収録されるムービーのロケに同行するようになったのは2011年7月からです.

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2月には学生主体の小規模「オープンキャンパス番外編」をやろうっていうことになって,メンバーが中学生や高校生向けに大学紹介プレゼンテーションをやるにあたっての指導をすることになりました.大学の授業で行われているスライドショー形式のアレをマネしたらダメ,っていうところから教えて,効果的なストーリーの組み立て方とか,スライドのデザインとか,そのへんを教えました.

●2012年度

基本的な関わり方は前年度と同じ.「大学基礎演習B『大学生としての学び方』」で扱っている,「ものごとを限られた時間内に説明する方法」とか「相手にアクションを起こさせる言葉の組み立て方」なんかもキャンナビ用にアレンジしてワークショップをやったり,SNSを利用するときにどのような点に注意しなければいけないか,なんてあたりも私が指導することになりました.

Webチームと相談のうえ,ブログをアメブロに引っ越しました.
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●2013年度

2013年度幹部メンバーとアレコレ話し合った結果,キャンナビの運営にも部分的にタッチすることにしました.私からモノゴトを強制することはなくても,イロイロなタイミングで別案は提示して判断はキャンナビに任せ,キャンナビが決めた答えをサポートする,というやり方を取ることにしました*4

年度の初めから,LINEを準・標準連絡インフラに採用,公式連絡はメーリングリスト,っていうあたりのインフラを整理しました.それまでバラバラにイロイロな手段が使われていて,混乱を招いていたのです.Facebookのグループ機能は,これに伴って自動的に更新停止.

秋にはWebチームにhtmlの仕組みを教えて「あとは自分たちで適当にアレしといてくれる?」って言ったら,サクッとキャンナビ公式サイトのhtmlを書いてくれました.長らく私が暫定的につくって公開していたサイトは全面更新.
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キャンナビの評価が学内外で高まってくるようになり,北里大学の事業計画の中にも,キャンナビを中心にした学生主体の大学PR活動,が挙げられるようになりました.

●そして2014年度

2013年度と同様にキャンナビに関わって行きます.

元放送部とか,イラストが描けるとか,html+cssをマスターしてるっていうメンバーが去年の春に加わったので,そういう能力や経験を活かして,キャンナビ内でアレコレやることを計画中.アイデアがイロイロ.

みなさまおつきあいお願いいたします.

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このブログを書いている人

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*1:それまでもいっしょにアレコレとイベントを企画して出かけたりする仲だったので,その関係を延長するための戦略だったそうです.

*2:公式Webサイトはその後,デザインも構造も変わりました.

*3:このステップなかったら後々面倒なことになっていたかもしれません.

*4:このあたりの心境の変化は別の機会に説明します.