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Life + Chemistry

化学の講義録+大学を楽しく面白い学びの場に変える試みの記録 (北里大学・野島 高彦)

医療工学科の化学講義(23)酸素を含む有機化合物その1

医療工2016

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酵母を使ったアルコール飲料製造は,恐らく人類最初のバイオテクノロジー.

キーワード

アルコール,アルデヒド,エステル,エーテル,価数(アルコールの),カルボニル化合物,カルボニル基,カルボン酸,級数(アルコールの),共鳴,ケト-得ノール平衡,ケトン,酵母,ザイツェフ則,発酵,フェノール類

今回でてきた有機化合物で,構造と名前を覚えておかなければならないもの(すでに登場したものも含む)

アセトアルデヒド,アセトン,安息香酸,エタノール,エチレングリコール,ギ酸,グリセリン,グルコース,m-クレゾール,酢酸,ジエチルエーテル,シュウ酸,フェノール,t-ブチルアルコール,メタノール

事前配布資料

前回の講義終了時に予習用の資料を配付しました.コレがテキストになってます.

講義内容要約

  • 酸素を含む有機化合物の構造パターン6種類のうち5種類の紹介:アルコールR-OH,エーテルR-O-R',アルデヒドR-CHO,ケトンR-(C=O)-R',カルボン酸R-COOH'
  • アルコールの価数と級数
  • フェノール類は別に考える
  • アルコールの製造方法:メタノールはCOとH2から,酒用エタノールは発酵,工業用アルコールはエチレンに水付加
  • アルコールの反応:分子内脱水,分子間脱水,酸化
  • ザイツェフ則
  • ビニルアルコールとアセトアルデヒドのケト-エノール平衡
  • カルボニル基の共鳴

関連トピック

香水の化学

大分県別府市にある,大分香りの博物館を紹介しました.

世界史を変えた有機化合物:アセトン

第一次世界大戦中,アセトンは貴重な軍需物資でした.爆薬を製造するためにはアセトンが大量に必要だったからです.しかし,当時の技術ではアセトンを大量に製造することができませんでした.この要請に応えたのがイギリスのユダヤ人化学者ヴァイツマンでした.彼はバクテリアを用いる発酵技術によってアセトンを安価に大量生産可能としました.その見返りに彼が大英帝国から受け取った報酬は,母国建設のための土地でした.この土地が現在のイスラエルとなり,彼はその初代大統領を務めました.アセトンは世界史を変えた有機化合物の一つです.

確認問題

  • アルコール類の反応に関する基本問題

出席者の声:みんなはこういうことを考えている/感じている/知りたいと思っている

  • イスラエル建設にそんな背景があったとは驚いた.
  • アセトンが歴史を変えたのにビックリした.
  • 1つの化学物質が歴史に大きな影響を及ぼしているとは知りませんでした.

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どうぞ

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両方混ぜたようなもの

同じ授業料払ってサボってるわけでもないのに講義を受けられないのは不公平だと思う.最初の復習とかで対応して欲しい.

なんとも言えない.

安息香酸はなぜ安息香酸なんですか? 横文字じゃないと覚えにくいです.

ここが日本だからです.

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t-はtertiaryの略で第三級のこと.そして2-メチル-2-ブチルアルコールだとダメで2-メチル-2-プロピルアルコールならOK.
名前の付け方はイロイロなルールがあって面倒なので今からマスターしなくてOK.
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出席者数推移

(1)91→(2)90→(3)86→(4)85→(5)83→(6)83→(7)84→(8)78→(9)77→(10)74→
(11)80→(12)71→(13)83→(14)78→
(16)73→(17)63→(18)58→(19)59→(20)61→(21)62→(22)64→(23)58

次回予告

「(24)酸素を含む有機化合物その2」を学びます.2回に分けて学ぶ2回目.配布物で予習してくること.

有機化学のSNS/web連動企画

参考書籍

炭素文明論 「元素の王者」が歴史を動かす (新潮選書)

炭素文明論 「元素の王者」が歴史を動かす (新潮選書)

↑『第8章 人類最大の友となった物質 エタノール』
新化学読本―化ける、変わるを学ぶ

新化学読本―化ける、変わるを学ぶ

↑『第3章 生命の水-アルコール』,『第4章 イスラエルを建国した化合物-アセトン』,『第5章 手術の道をひらいた麻酔薬-エーテル』
マクマリー有機化学(中)

マクマリー有機化学(中)

  • 作者: John McMurry,伊東二,児玉三明,荻野敏夫,深澤義正,通元夫
  • 出版社/メーカー: 東京化学同人
  • 発売日: 2013/02/12
  • メディア: 単行本
  • この商品を含むブログを見る
↑『17 アルコールとフェノール』,『カルボニル化合物の予習』,『20 カルボン酸とニトリル』
有機電子論解説―有機化学の基礎

有機電子論解説―有機化学の基礎

↑『9章 脱離反応』,『10章 カルボニル基の反応』,『13章 脂肪族の転位反応』