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Life + Chemistry

化学の講義録+大学を楽しく面白い学びの場に変える試みの記録 (北里大学・野島 高彦)

細胞の分子生物学第5版を読み始めることにしたよ!

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最近の生命科学がどうなってるのか理解しようと思って,「細胞の分子生物学 第5版」を買ってきました.ちょっとした出費.しっかり読んでモトを取るよ! *1

細胞の分子生物学

細胞の分子生物学

  • 作者: Bruce Alberts,Julian Lewis,Martin Raff,Peter Walter,Keith Roberts,Alexander Johnson,中村桂子,中塚公子,宮下悦子,松原謙一,羽田裕子,青山聖子,滋賀陽子,滝田郁子
  • 出版社/メーカー: ニュートンプレス
  • 発売日: 2010/01
  • メディア: 大型本
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なんでこの本を読むことになったのか?
(1) 「生命科学と医療の総合大学」の専任教員として,2013年の生命科学がどうなってるのか理解しておきたい
最後に生命科学関係の教科書を読んだのは1990年代のことで*2,それからの発展は,知識の断片としてアタマの中に散らばってるだけなんです*3
(2) 講義ネタ探し
医療系学生対象の化学講義をやってるんですが,生化学とか分子生物学とか医療技術とかにつながる内容を重点的に選んで1年間の講義を設計しています.ここに,21世紀の生命科学につながるネタも加えて行こうって思ってるわけ.
(3) 研究ネタ探し
21世紀化学の向かう先の一つは,生命科学+医療への貢献なので*4,今後の研究テーマを設定するにあたって,今の生命科学をしっかりと理解しておきたいところです.
裏表紙イラストがRevolver

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「細胞の分子生物学」の著者はビートルズが好きみたいで,第3版以降,著者写真の代わりにビートルズのアルバムジャケットをパロディにしたイラストを裏表紙に載せています*5.最初は「Abbey Road」(1969),その次が「Sgt. Pepper's Lonely Hearts Club Band」(1967),今回が「Revolver」(1966).

こういうジョーク,(・∀・)イイ!!

リボルバー

リボルバー

ジャケットが今回のパロディのネタになったアルバム「Revolver」の5曲目には「Here, There and Everywhere」というラブソングが収められていて,これはビートルズの曲の中で私がもっとも好きなバラードです.相思相愛な恋愛の最もステキな時期を歌った曲です.

経緯

1年くらい前,Twitterで 理学部生物科学科の @spring_0102 っていう学生と知り合いになって,生命科学関連の雑談をするようになったんですが,当時この学生は1年生だったので,私の理解してる範囲でだいたい対応できていました: セントラルドグマとか,ATP合成とか,むかしから生化学の教科書に載ってるような範囲だったので,工業化学科卒業の私にも,余裕.

それがだんだんと高度になって行って,だんだんと私にはキツくなってきたんですが,「わからん! 知らん!」と降参するのはアレなので,こっちもこの機会にしっかりと勉強して抜かれないようにしようと思いました.で,その1年後の3月末に(2014年3月),生物科学科2年までに学ぶ内容で何か適当に範囲を決めて,ディスカッションをしようということになったわけです.

それからイロイロとあって,細かいことは忘れちゃったんですが,「細胞の分子生物学」の中から適当にテーマを選んで,それぞれが勉強して,その内容について意義を述べるとか,考察するとか,そんな感じに自分のアタマでアレコレ考えようってことになったわけです(違ったっけ?).勉強して口頭試問するだけじゃつまんないし.今のころ @spring_0102 が関心をもってる「エピジェネティクス」のあたりから始めることになっています*6

他の科目からも誘惑があるんだけどペンディング

Twitterでイロイロな人と知り合いになると,「ココはちょいと新しい教科書を1ページ目からしっかり読んでだな,理解しなおさねばなるまい!」ってなりかけることがあります.物理学とか高分子化学とか無機化学とかイロイロあったんですが,ぜんぶペンディング.人生の持ち時間は有限なので,大学までに一度学んだものごとは,理解が多少怪しくても済んだこととしています.今回の「細胞の分子生物学」が例外なのは,私の学生時代とは大幅に内容が変わっていて,知らないこととたくさん出会えそうだというwkwk/dkdk感があるからです.DVD-ROMも付いてるし!

こんなふうに読んでる

単に読むだけではつまらないので,今回は「読み方」に一工夫してみることにしました.

  • 1ページ読んだら,そこに書かれている物事を140字くらいで説明してみる.
  • 1ページ読んだら,具体的に「始めて知ったものごと/再確認したものごと」を最低1個挙げて説明してみる.
  • 1ページ読んだら,そこに書かれている物事の全てあるいは一部について,すでに知ってる物事との類似性や関連性を挙げてみる.

例えば,エピジェネティクスについて書かれたページには,真核細胞内のmRNA合成量について,最大で100万倍の差があるって書いてあるんですが(初めて知った),100万といえば,大腸菌のDNA複製時の一塩基変異導入率が100万分の1だったぞ*7とか.

言い訳

「細胞の分子生物学」を読もうって決めたのは1年前のことだったんですが,光陰矢の如しで,担任をもったクラス(海洋生命科学部1年)の「みんな揃って進級」プロジェクト(成功した)とか,北里大学SNSガイドライン制定とか,高等教育開発センター(ようするにFD活動)の報告書執筆とか,教育委員会委員とか,大学公式SNSアカウントの管理とか,学習サポートセンター運営委員会委員とか,学習サポートセンターのパソコンのトラブルシューティングとか,大学基礎演習B「大学生としての学び方」のネタ探しとか,長女の大学受験(クリア)とか,恋愛アドベンチャー2013とか,クリスマスカウントダウンツイートとか,突発的にやってくる学生の人生相談とか,聞いてるほうがdkdkしちゃう女子学部生の恋愛相談とか,大学広報ムービー出演要請とか,クルマの故障とか,化学専門学術論文誌の投稿論文査読審査とか,htmlの書き方講座とか,公的研究資金の審査官とか,教科書の正誤表改訂とか,イロイロな学部2年生以上のレポート課題についてのアドバイスとディスカッションとか,1年で化学を履修した学生の卒業研究への化学的アドバイスとか,キャンナビのアレコレとか,北里つながろうプロジェクトとか,その他にイロイロあって,気が付くと2013年12月になっていたんですよ.でも,年末恒例ヤキイモ大会が無事に終わったんで,「細胞の分子生物学」を読みますよ.

ヤルヤル詐欺にはしない.

*1:価格をページ数で割ると1ページあたり20円くらいなので,安い買い物なんだけどね.

*2:大学院生のときに「ワトソン 遺伝子の分子生物学 上・下」を第1章から読んで行って,真核細胞のあたりでワケがわかんなくなって,なんとか最後までたどり着いたものの混乱状態は解決せず現在に至る.この2冊はTwitterで知り合った理科大の @dn_lab 君に2010年夏に差し上げました.「細胞の分子生物学」も大学院生の頃,第2版を辞書代わりに使ってたんですが,ぜんぶ読むことはありませんでした.

*3:研究論文とか総説とかは読んてきたけど.

*4:他には材料とエネルギーと環境かな.

*5:日本語版では今回から.

*6:私も2004年頃からコレに興味をもっていて,振り返れば「ネコの毛色多型」に興味を持った学部生時代までさかのぼるわけですが以下略.

*7:違ったっけ?