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Life + Chemistry

化学の講義録+大学を楽しく面白い学びの場に変える試みの記録 (北里大学・野島 高彦)

医療工学科2013年度前期試験問題と解答

8月1日(金)4限に行われた医療工学科後期試験問題と解答を公開します.

[1]から[6]のうち5問を選んで解答用紙に解答せよ.いずれも20点の配点である.5問を超えて解答した場合,正答していれば成績評価に加算する.有効数字を適切に処理せよ.断りのない限り大気圧は1013 hPaとする.0 °C = 273 K,1 cal = 4.184 J,1 atm = 1013 hPa = 760 mmHg,重力加速度は9.806 m s-2,気体1 molが0 °C,1013 hPaにおいて占める体積を22.4 Lとして計算せよ.原子量はH = 1.0,C =12.0,O = 16.0,Na = 23.0,Cl = 35.5とする.

[1] 単位換算せよ.
問1 1.987 cal K-1 mol-1は何 atm L K-1 mol-1か.
問2 1250 mmHgは何kgf cm-2か.
問3 酢酸CH3COOHの比熱は2.15 kJ K-1 kg-1である.モル比熱は何J K-1 mol-1か.
問4 質量/体積パーセント濃度で2.20 %のNaCl水溶液の濃度はモル濃度で何mol L-1か.

問1 8.207×10-2 atm L K-1 mol-1
問2 1.70 kgf cm-2
問3 1.29×10-1 J K-1 mol-1
問4 3.76×10-1 mol L-1

[2] 水溶液の調製に関する以下の問いに答えよ.
問1 2.50 mol L-1のNaCl水溶液を200 mL調製するために必要なNaClの質量は何gか.
問2 2.50 mol L-1のNaCl水溶液と,0.300 mol L-1のリン酸ナトリウム水溶液を混合して希釈し,NaClを0.150 mol L-1,リン酸ナトリウムを0.0150 mol L-1含む水溶液を500 mL調製したい.このために必要な2.50 mol L-1のNaCl水溶液と,0.300 mol L-1のリン酸ナトリウム水溶液の体積はそれぞれ何mLか.

問1 29.3 g
問2 NaCl水溶液 3.00×101 mL,リン酸ナトリウム水溶液 2.50×101 mL

[3] 250 mLのエタノールC2H5OHを25 °Cから加熱して行き,全量を蒸発させるために必要な熱エネルギーは何kJか.エタノールの沸点は78 °C,沸点におけるエタノールの蒸発熱は393 kJ kg-1,エタノールの密度は0.789 g cm-3,エタノールのモル比熱は111 J mol-1 K-1とせよ.

1.03×102 kJ

[4] 化学平衡に関する以下の問いに答えよ.
問1 選択肢に挙げられた熱化学方程式で表される反応が平衡状態にあるとき,温度を上げると平衡が右辺に移動するものはどれか.当てはまるものをすべて選び(a)〜(d)の記号で答えよ.
問2 選択肢に挙げられた熱化学方程式で表される反応が平衡状態にあるとき,圧力を高くすると平衡が右辺に移動するものはどれか.当てはまるものをすべて選び(a)〜(d)の記号で答えよ.<選択肢>
2CO(気) = 2C(固) + O2(気) - 221 kJ
H2(気) + Cl2(気) = 2HCl(気) + 185 kJ
N2O4(気) = 2NO(気) - 57.2 kJ
N2(気) + 3H2(気) = 2NH3(気) + 92 kJ

問1 (a)と(c)
問2 (a)と(d)

[5] ジメチルエーテルCH3OCH3の完全燃焼に関する以下の問に答えよ.
問1 ジメチルエーテルの完全燃焼をあらわす化学反応式を記せ.
問2 250 gのジメチルエーテルを完全燃焼させた際に生じる水および二酸化炭素の質量はそれぞれ何gか.
問3 この燃焼によって生じる二酸化炭素が,27 °C,1013 hPaにおいて占める体積は何Lか.

問1 CH3OCH3 + 3O2 → 2CO2 + 3H2O
問2 水 293 g,二酸化炭素 478 g
問3 268 L

[6] 反応速度に関する以下の問に答えよ.
問1 医薬品の多くは,生体内における分解反応が以下の微分方程式であらわされることが知られている.
dC/dt = -kC
ここでCはその物質の存在量,kは速度定数,tは時間をあらわす.この物質の初期存在量をC0,自然対数の底をeとするとき,以下の関係式が成り立つことを,上記の微分方程式から導き出せ.
C=C0e-kt
問2 n半減期後において次の関係が成り立つことを示せ.
C=C0(1/2)n

省略.前期講義第14回で解説した.

教科書(講義第1回目〜第20回目の内容)

はじめて学ぶ化学

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