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Life + Chemistry

化学の講義録+大学を楽しく面白い学びの場に変える試みの記録 (北里大学・野島 高彦)

実験レポートの書き方(2)それぞれの項目には何を書くのか?

takahikonojima.hatenablog.jp
↑前のページからつづく

「目的」には何を書くのか

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「目的」には,「何のために何をやったのか」を書きます.

これは実験テキストに書かれている内容を要約して書けばOK.

「原理」には何を書くのか

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「原理」には,「どのような手段で実験目的を果たすのか」を書きます.

実験で用いられる手法の原理に関して説明します.

ここも実験テキストに説明が載っているものですが,教科書なり実験書(実験テキストとは別の書籍)をめくって内容を充実させましょう.

ここで参考にした書籍は,レポート最後の「参考文献」リストに加えておくことを忘れずに.

「実験方法」には何を書くのか

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「実験方法」には,「どのような装置・試薬・技術を用いたのか」を記載します.

これも実験テキストの内容をもとに,参考文献を見ながら内容を充実させましょう.

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「実験方法」では「過去形」で記述します.実験書には「これからやる方法」が記されているので現在形が使われています.

実験レポートには,「すでにやったこと」を書くので過去形になります.

「実験結果」には何を書くのか.

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「実験結果」には,「どのような結果が得られたのか」を記載します.

数値データとか観察記録といった,「具体的な情報」です.

その情報から推定されるものごととか,その結果の解釈については「考察」で述べます.「実験結果」には,中立な結果だけを記載します.

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実験結果は具体的に記述します.

化学実験で反応にともなって試料の色が変わったことを記録するのであれば,単に「色が変わった」ではなく,「薄い黄色から青緑に徐々に変化した」というように,第三者が読んでイメージできるよう,具体的に書きます.

図表を書くときの注意

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表や図を使って説明するのもおすすめです.

このとき,表や図の通し番号を飛ばしたり重複させたりしないようチェックしましょう.

また,本文中の番号と実際の番号がズレていないかも要チェック項目です.

改訂作業のときにズレることがあります.

図ではタイトルを下に,表では上に書く,という決まりを忘れずに.

計算式を書くときの注意

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計算式を記す際には,数値だけでなく単位も常に記しておくこと.

こうすることによって計算ミスや単位の間違いを防ぐことができます.

数値だけで計算を進めて,最後に単位を付け足すというやりかたは,ミスの元になりますので,やめ!

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数値と単位の間にはスペースを入れます.国際的な決まりです.

数値と単位の間には通常1字分の空白(スペース)を挿入する.


国際単位系(SI)の要約日本語版/独立行政法人産業技術総合研究所計量標準総合センター

「15 m」は「じゅうごめーとる」,「15m」は「じゅうごえむ」と読みます.

たとえば「15 cmの鉛筆一本の長さをmとした場合,この鉛筆を縦に10本つないだ際の長さ」は「10m」(じゅうえむ)になります.

「10 m」(じゅうめーとる)と書いたら間違いです.

一方,その時のながさをメートルで表すなら,「1.5 m」(いちてんごめーとる)になります.

「1.5m」(いちてんごえむ)ではありませんね.

半角スペースを入れないと減点される場合があります(特にワードプロセッサで印字するとき).

温度をあらわす場合は,「37 °C」が正しく,「37° C」や「37°C」は国際ルール違反です.

スペースは数値と「°C」の間に入れます.

「パーセント」の場合も,数値と「%」の間にスペースを入れます.

「15 %」は正しく,「15%」はダメ.

ただし,°Cと%についてはわざとスペースを入れない書き方にしている専門書もあります.

習慣でそうなっちゃってるわけです.

単位のルールについての日本語によるわかりやすい解説→日置 昭治:量の表しかた,ぶんせき,2011年2月号,p66-71

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