Life + Chemistry

化学の講義録+大学を楽しく面白い学びの場に変える試みの記録 (北里大学・一般教育部・野島 高彦)

2010年度前期,看護学部「化学」授業評価

北里大学では専任教員に対する業績評価を毎年行っています.その一項目に,受講学生からの授業評価があります.2010年度は,看護学部の化学履修者に,前期最後の時間の後半約10分を使ってアンケートに回答してもらいました.
学生にとっては,本来なら講義を受ける時間を用いてアンケートに回答することに「直接の」メリットはありません.また,アンケート回答者には集計結果を知る権利があります.そこで,アンケートに回答してもらうかわりに,アンケートの結果を公表すると確約しました*1.今月に入ってから集計結果が届きましたので,ここに公開します.

質問項目

以下の6項目に対して5段階で回答してもらいました.

  1. 教員はこの授業の内容・意義について分かりやすく説明した.
  2. 教員は,常に知的興味を引き起こすように努めていた.
  3. 教員は,学生の人格やプライバシーを尊重した.
  4. 教員は,質問や疑問に対して適切に対応した.
  5. この授業の秩序は適正に保たれていた.
  6. この授業は総合的に満足できた.

5段階の評価は次のとおりでした.

  1. まったくあてはまらない
  2. あまりあてはまらない
  3. どちらともいえない
  4. ややあてはまる
  5. よくあてはまる

評価結果

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回答者数45名.有効回答数42名のうち,「この授業は総合的に満足できた」に対して,38名が「よくあてはまる」,3名が「ややあてはまる」と回答しているので,このコースはうまく運営できていたと考えます.

よくわからないところ

アンケート項目でよくわからないのが「教員は,学生の人格やプライバシーを尊重した.」という項目です.
「まったくあてはまらない」とか「あまりあてはまらない」というのがどんなものなのかは,いろいろと想像できるわけです.たとえば私が大学生だったころのことを振り返ってみても,ごく一部ではあったものの<以下略>.
しかし,「よくあてはまる」とか「ややあてはまる」というのはどんなものなのでしょうか.ここが私にはわかりません.
そう考えると「どちらともいえない」とか「あまりあてはまらない」という回答がそれぞれ1件あったのも不思議ではありません.

2011年度の抱負

履修者が昨年度の2倍にふくれあがる見込みの今年度,高校化学学習到達度も昨年度以上に開くことを予想しています.この状況とどのように取り組むのかが課題の一つです.

御礼

アンケートに協力してくれたみなさまに御礼申し上げます.

授業記録

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この科目についての考え方

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このブログを書いている人

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もう一つのブログ

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*1:そんなことを覚えている人はいないでしょうねぇ.なにしろ旧L1号館で講義をやっていた頃の話ですから.