Life + Chemistry

化学の講義録+大学を楽しく面白い学びの場に変える試みの記録 (北里大学・野島 高彦)

初年次教育演習実践報告会に出席して

昨日は「初年次教育演習実践報告会」に出席してきました.

大学1年生のうちは大学での「学び方」がよくわからないものです.たとえば「論文と作文の違い」とか,「わかりやすく正しい母国語で文章を書くこと」とか,「レポートの書き方」といった事柄は,講義や実習を通じて少しずつ身につけて行くものと考えられてきました.しかし,こういった能力が早く身につけば,大学生として学んで行く体制を早く整えることができます.北里大学では「大学での学び方」を育てる取り組みとして,「初年次教育プロジェクト」を進めています.

このプロジェクトは「一般教育部」と「北里大学高等教育開発センター」とが進めているもので,全学部の1年生を対象に通年もしくは半期のコースとして開講されているものです.履修者の都合にあわせて複数のコースが用意されており,担当する教員の考えに沿ってそれぞれ扱う中身が異なります.大学で学ぶ方法を記したテキストを使って授業を進める教員もいれば,自分自身の専門科目を題材にしている教員もいます.

自然科学,社会科学,外国語学,人文科学と,一般教育部らしく広い範囲から教員が参加しています.そして,それぞれの視点から成果報告とコメントをきかせていただくことができました.

興味深かったのは,レポートの書き方指導に関する自然科学系と文系との習慣の違い,でした.自然科学系の実験ポートの場合,実際に実験をやってみて得られた結果というものがあって,それについてあれこれと理解を深めつつ考察を進め,レポートに仕上げて行きます.これに対して文系の場合には「必ずしも結果とか答えというものはない」という状態でもレポートを仕上げて行く場合があります.こうした文化の違いに,担当されている先生の中には新鮮な驚きを感じられた場合もあったようです.

いろいろな考え方に触れることは大学という場においての一つの意義だと思います.私自身も担当するコースで,視点を変えてみる方法を伝えてみようと思います.基本は教科書に従いつつ,いったんそこから離れて別の地点から眺めてみる,というようなことをやって行こうと思っています.

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